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茶道具 イロハ 

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▼ 旧ブログ 記事:2008/10/10 20:02 からの転載 ▼ (写真は転載なし)

風炉のお稽古も充分にできぬまま、
炉の季節を迎えようとしておりますが……

開炉には、「さんべ」のお道具を使うのが良い……と言われます。
「3ベ」とは、おりべ・いんべ・ふくべ、です。
(一説によると、由来は密教の三部という語=仏部・蓮華部・金剛部だとか……)
いんべ(伊部)とは、一言で言い切っちゃうと、=備前焼のこと。

今回は、香合番付の別格欄外「頭取」の欄にある織部香合と共に、
残りの2べ も、にべなくご紹介しましょう。


(「香合 織部 はじき」:佐々木晨二 :桐箱)
(「花入 備前 旅枕」 :木村陶峰  :紙箱)
(「炭斗 瓢」)
(「炭斗 瓢 内塗」)


織部焼の香合は、この「はじき(弾)」香合が多いようですが、
これはツマミの形に由来する名前です。
伝統的な玩具(猿などの小さな飾りを、ビヨンビヨンと弾いて遊ぶ、竹に糸のついたもの)から来ているようです。
弾きは香合だけでなく、水指や、他 織部焼に多くみられるため
織部=ハジキのイメージが強いですが、
番付上は「織部 青分銅」となっています。
ハジキ香合は、四角いものをよく見かけますが、
たまたま 今回ご紹介した香合は、番付どおり「青分銅」のものとなりました……

また、瓢の炭斗ですが、この場合、瓢と書いてフクベと読みます。
ヒサゴは瓢箪のことですが、フクベは食用の干瓢をくり抜いて作られます。
塗ってない物が「表千家向け」、黒く塗ってあるのが「裏千家向け」
とのことですが、
「塗ってある方が、汚れが気にならなくて しっかりしてそうで、いいわ」
と、裏千家以外の方も、塗ってある方をお求めです。


掲載ページ:形物香合 番付
http://seiyudo.ocnk.net/product-list/121

掲載ページ:開炉・炉開
http://seiyudo.ocnk.net/index.php/product-group/18?page=2
▼ 旧ブログ 記事:2008/09/06 22:00 からの転載 ▼


ご存知の通り、掛物の落款に
「紫野」とあるのは、大徳寺の塔頭である現役の住職が書かれた証し。
「前大徳」とは、一定の位に達した大徳寺派の和尚さんが、「改衣式」というものを行い、
許されて一日だけ「大徳寺住職」になったという、その証しです。
以後「前大徳:サキノダイトク」を名乗れます。

(ちなみに 時代物のお道具の「箱書」などに、《龍宝》と書いてあるのも、
大徳寺を表しています。大徳寺の山号は、龍宝山なのです……)

無粋な話ですが、一言で言い切ってしまうと、(新品は)
「大徳寺派 ○○」「前大徳 ○○」「紫野 ○○」の順に価格は上がります。
そして 同じ塔頭なら 老師のお年が高い方が、
また 歴史的に、より「茶道」と縁の深い塔頭の方が、価格が高いと言えるでしょう。

もっとも禅(茶道)では、「和尚の格」とか「字のウマさ」を論じるのは論外で、
その書かれている内容に 重きをなすものなのでありますが……。
(禅書は、能筆なものよりも、豪快なものの方が、禅味にあふれるものとして、喜ばれるようです。
一休宗純の生き様が、まさにそうでしょう……)

時代物の価格は、お道具の状態に大きく左右されますが、
歴史的に著名な方・歴代宗匠の参禅の師の物などは、別格に高いものです。

(新品)
http://seiyudo.ocnk.net/product-list/97

(古物)
http://jidai.ocnk.net/
▼ 旧ブログ 記事:2008/08/07 20:20 からの転載 ▼


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