改元に関して 今年は例年より四カ月遅れで
来年2020年の 御題が、『望』 と発表されました。
:宮内庁:「詠進歌の詠進要領」
http://www.kunaicho.go.jp/event/eishin.html
ので、
毎年恒例の このネタ 記事でございます。
(明治2年に復興されて以降の「勅題 一覧」は コチラ ↓)
http://www.bansui.jp/diary-detail/27
*
毎年 当ブログにて、9月頃に発表される お道具達がどんな風になるか、予想して楽しむ訳ですが、
(作家さん方の ご苦慮を偲ぶ訳ですが)
今回のような抽象的な語からは、自由に想像を飛躍し 昇華させるパターンと、
言葉の茫漠さに 少し強引に解釈をねじ込んでいく パターンに分かれるような気がします。
(「令和」になって初めての「歌会始の儀」ということで、「万葉集」の中の一首に「希望」が詠われているような…
後者のパターンも 多いでしょうか?)
宮内庁の発表によりますと、
お題は「のぞみ」ですが 「望」の文字が詠み込まれていればよく、
「希望」「望郷」のような熟語にしても 「望む」のように訓読しても
差し支えありません。…
とのことで、
ここで 毎年恒例の 名物道具の中から「望」を探してみますと…
(「望」の勅題は、私の記憶では ここ十年ほどのうちに採用があった気がしてましたが、
たんに私の勘違いで、
明治9年 (1876年)に 『新年望山』 という御題があっただけで、初出でした…)
まず、れいによって 「大正名器鑑」を見てみますと、
https://www.bansui.jp/diary-detail/117?category=2
なんと意外にも、「望」の字をもつ名物茶道具は、茶入にも茶碗にも 見つかりません…
(ちなみに「のぞみ」「のぞむ」でも、見当たりません。)
(少し脱線して「希」で探しても、ありません…)
では、同じく名物裂に 目を転じてみますと、
これまた意外なことに… 「284-161 望月間道」・「284-296 箔入真田望月間道」
https://www.bansui.jp/page/kensaku?q=%E7%AE%94%E5%85%A5%E7%9C%9F%E7%94%B0%E6%9C%9B%E6%9C%88%E9%96%93%E9%81%93
(数字は弊店の裂番号。どちらも「徳斎製」となっていますが、望月間道は友湖製もあるのかと…)
の2裂しか 見当たりません。
あと、すぐに思い当たるのは、「惺斎好 望棗」や「碌々斎好 既望棗」
そして 弊店の「茶道アプリ」 で検索しましても、「仙叟好 望月棗」
https://www.bansui.jp/page/kensaku?q=%E6%9C%9B%E6%A3%97
くらいしか 出て来ませんでした。
また、禅語については、茶道アプリの禅語検索 で概観したところ
https://twilog.org/seiyudo/search?word=%E7%A6%85%E8%AA%9E%E3%80%80%E6%9C%9B&ao=a
「湖光一望清」 しか今の所 出てきませんでしたが、
今年も 時間が許せば、10月頃に「望の禅語」をまとめてみたいと思います。
(今年は、あまり 時間が許さない 可能性がありますが…)
(茶道アプリの検索中に たまたま、2003年の 樂吉左衛門さんの
焼貫黒樂茶碗 に、「望湖樓醉」〈ぼうころうすい〉
の銘のあるものを 見つけてしまいました…
https://www.bansui.jp/diary/2017_02
もちろん?弊店の販売品では ありませんが…)
*
例年は、ここで天皇陛下の御製 ほか 召人や選者の歌を数首 紹介しておりますが、
今年は 歌会始と御題の発表の時期がずれましたので、
このあたりで…
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写真:【石橋静友堂 ねっと店】 古帛紗 名物 望月間道 *北村徳斎* 古袱紗*小服紗 [909kbs99161]
(出袱紗もございます)
https://seiyudo.ocnk.net/product-list?keyword=%E6%9C%9B%E6%9C%88&Submit=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
※「望」の茶道具
https://seiyudo.ocnk.net/product-list?keyword=%E6%9C%9B&Submit=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
※干支・勅題の茶道具
https://seiyudo.ocnk.net/product-group/22