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茶道手帳

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件数:317

【石の禅語1951】:「青苔浄石上」
2020/6/1 12:00

【石の禅語1951 読み】:「せいたいせきじょうをきよむ」
2020/6/2 0:00

【石の禅語1952】:「崖崩石裂」
2020/6/2 12:00

【石の禅語1952 読み】: 「がけくずれいしさく」
2020/6/3 0:00

【石の禅語1953】:「青苔石山浄」
2020/6/3 12:00

【石の禅語1953 読み】:「せいたいせきざんをきよむ」
2020/6/4 0:00

【石の禅語1954】:「石筍生条半夜霜」
2020/6/4 12:00

【石の禅語1954 読み】:「せきじゅんえだをしょうずはんやのしも」
2020/6/5 0:00

【石の禅語1955】:「石筍抽条」
2020/6/5 12:00

【石の禅語1955 読み】:「せきじゅんえだをぬく」
2020/6/6 0:00

【石の禅語1956】:「石女舞成長寿曲 木人唱起太平歌」
2020/6/6 12:00

【石の禅語1956 読み】:「せきじょまいなす ちょうじゅのきょく もくじんとなえおこす たいへいのうた」
2020/6/7 0:00

【石の禅語1957】:「石山点頭 霜柱拍手」
2020/6/7 12:00

【石の禅語1957 読み】:「せきじんてんとうすれば ろちゅうてをうつ」
2020/6/8 0:00

【石の禅語1958】:「石翠飛沢」
2020/6/8 12:00

【石の禅語1958 読み】:「せきすいさわをとぶ」
2020/6/9 0:00

【石の禅語1959】:「石中有火 不打不発」
2020/6/9 12:00

【石の禅語1959 読み】:「せきちゅうひあり うたざればおこらず」
2020/6/10 0:00

【石の禅語1960】:「石鎚山霊峰」
2020/6/10 12:00

【石の禅語1960 読み】:「いしずちさんれいほう」
2020/6/11 0:00

【石の禅語1961】:「鉄牛生石卵」
2020/6/11 12:00

【石の禅語1961 読み】:「てつぎゅうせきらんをしょうず」
2020/6/12 0:00

【石の禅語1962】:「鉄樹開花 石笋抽条」
2020/6/12 12:00

【石の禅語1962 読み】:「てつじゅはなをひらき せきじゅんえだをぬく」
2020/6/13 0:00

【石の禅語1963】:「白雲抱幽石」
2020/6/13 12:00

【石の禅語1963 読み】:「はくうんゆうせきをだく」
2020/6/14 0:00

【石の禅語1964】: 「眠雲臥石」
2020/6/14 12:00

【石の禅語1964 読み】:「くもにねむりいしにふす」
2020/6/15 0:00

【石の禅語1965】:「木人夜半穿靴去 石女天明載帽帰」
2020/6/15 12:00

【石の禅語1965 読み】:「もくじんやはんにくつをうがちさり せきじょてんめいにぼうをのせてかえる」
2020/6/16 0:00

【石の禅語1966】:「木馬長嘶 石牛能走」
2020/6/16 12:00

【石の禅語1966 読み】:「もくばながくいななき せきぎゅうよくはしる」
2020/6/17 0:00

【石の禅語1967】:「林間煖酒焼紅葉 石上題詩掃緑苔」
2020/6/17 12:00

【石の禅語1967 読み】:「りんかんにさけをあたためてこうようをたき せきじょうにしをだいしてりょくたいをはらう」
2020/6/18 0:00

【雨の禅語1968】:「無風絮自飛 不雨花猶落」
2020/6/18 12:00

【雨の禅語1968 読み】:「かぜなきにじょおのずからとび あめならざるにはななおおちる」
2020/6/19 0:00

【雨の禅語1969】:「風吹柳絮毛毬走 雨打梨花蛺蝶飛」
2020/6/19 12:00

【雨の禅語1969 読み】:「かぜりゅうじょをふけばもうきゅうはしり あめりかをうてばきょうちょうとぶ」
2020/6/20 0:00

【雨の禅語1970】:「老樹花開春雨前」
2020/6/20 12:00

【雨の禅語1970 読み】:「ろうじゅはなひらくしゅんうのまえ」
2020/6/21 0:00

【雨の禅語1971】:「南村北村雨一犁 新婦餉姑翁哺児」
2020/6/21 12:00

【雨の禅語1971 読み】: 「なんそんほくそんあめいちり しんぷはこにしょうしおうはじにほす」
2020/6/22 0:00

【雨の禅語1972】:「翡翠踏翻荷葉雨 鷺鷥衝破竹林煙」
2020/6/22 12:00

【雨の禅語1972 読み】: 「ひすいとうほんすかしょうのあめ ろじしょうはすちくりんのけむり」
2020/6/23 0:00

【雨の禅語1973】: 「風吹枯木晴天雨 月照平砂夏夜霜」
2020/6/23 12:00

【雨の禅語1973 読み】: 「かぜかれきにふくせいてんのあめ つきへいさをてらすなつのよのしも」
2020/6/24 0:00

【雨の禅語1974】: 「夜雨草庵裏 双脚等閑伸」
2020/6/24 12:00

【雨の禅語1974 読み】: 「やうそうあんのうら そうきゃくとうかんにのばす」
2020/6/25 0:00

【雨の禅語1975】: 「夜来風雨声 花落知多少」
2020/6/25 12:00

【雨の禅語1975 読み】: 「やらいふううのこえ はなおつることしんぬたしょうぞ」
2020/6/26 0:00

【雨の禅語1976】: 「葉雨落葉多」
2020/6/26 12:00

【雨の禅語1976 読み】: 「よううらくようおおし」
2020/6/27 0:00

【雨の禅語1977】: 「葉上無愁雨」
2020/6/27 12:00

【雨の禅語1977 読み】: 「ようじょうにしゅううなし」
2020/6/28 0:00

【雨の禅語1978】: 「雨中新樹万人家」
2020/6/28 12:00

【雨の禅語1979】: 「晴好雨亦奇」
2020/6/28 12:00

【雨の禅語1980】: 「昨日雨 今日晴」
2020/6/28 12:00

【雨の禅語1978 読み】: 「うちゅうのしんじゅばんにんのいえ」
2020/6/29 0:00

【雨の禅語1979 読み】: 「はれてよしあめもまたきなり」
2020/6/30 0:00

【雨の禅語1980 読み】: 「さくじつはあめ こんにちははれ」
2020/7/1 0:00

掛軸/ 掛物・茶杓の ご希望の語句・銘を、ご希望の和尚様に書いて頂けます。
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【鉄の禅語1920】:「鉄牛棒出黄金角」

【鉄の禅語1920 読み】:「てつぎゅうささげいだすおうごんのつの」

【鉄の禅語1921】: 「鉄崑崙」

【鉄の禅語1921 読み】:「てつこんろん」

【鉄の禅語1922】:「鉄蒺藜」

【鉄の禅語1922 読み】:「てつしつり」

【鉄の禅語1923】:「鉄蛇横古路」

【鉄の禅語1923 読み】:「てつじゃころによこたう」

【鉄の禅語1924】:「鉄蛇鑽不入 鉄槌打不砕」

【鉄の禅語1924 読み】:「てつだきれどもいらず てっついうてどもくだけず」

【鉄の禅語1925】:「鉄樹」

【鉄の禅語1925 読み】:「てつじゅ」

【鉄の禅語1926】:「鉄樹開花 石笋抽条」

【鉄の禅語1926 読み】:「てつじゅはなをひらき せきじゅんえだをぬく」

【鉄の禅語1927】:「鉄樹花開二月花」

【鉄の禅語1927 読み】:「てつじゅはなひらく にがつのはる」

【鉄の禅語1928】:「鉄樹花開別是春」

【鉄の禅語1928 読み】:「てつじゅはなひらく べつにこれはる」

【鉄の禅語1929】:「鉄樹枝頭太極風」

【鉄の禅語1929 読み】:「てつじゅしとうのたいきょくのかぜ」

【鉄の禅語1930】:「鉄餕饀」

【鉄の禅語1930 読み】:「てつしゅんとう」

【鉄の禅語1931】:「鉄餕饀一飽 能消万却飢」

【鉄の禅語1931 読み】:「てつしゅんとうのいちあく よくまんごうのうえをけす」

【鉄の禅語1932】:「鉄船水上浮」

【鉄の禅語1932 読み】:「てつせんすいじょうにうかぶ」

【鉄の禅語1933】:「鉄船水面浮」

【鉄の禅語1933 読み】:「てつせんすいめんにうかぶ」

【鉄の禅語1934】: 「鉄団欒」

【鉄の禅語1934 読み】: 「てつだんらん」

【鉄の禅語1935】:「鉄鎚撃砕黄金骨」

【鉄の禅語1935 読み】:「てっついげきさいすおうごんのほね」

【鉄の禅語1936】:「鉄鎚舞春風」

【鉄の禅語1936 読み】:「てっついしゅんぷうにまう」

【鉄の禅語1937】:「鉄槌舞春風」

【鉄の禅語1937 読み】:「てっついしゅんぷうにまう」

【鉄の禅語1938】:「鉄面皮」

【鉄の禅語1938 読み】:「てつめんぴ」

【鉄の禅語1939】:「倒騎鉄馬上須弥」

【鉄の禅語1939 読み】:「さかさまにてつまにのり しゅみにのぼる」

【鉄の禅語1940】:「蚊子咬鉄牛」

【鉄の禅語1940 読み】:「ぶんすてつぎゅうをかむ」

【鉄の禅語1941】:「蚊子上鉄牛」

【鉄の禅語1941 読み】:「ぶんすてつぎゅうにのぼる」

【鉄の禅語1942】:「無角鉄牛眠少室」

【鉄の禅語1942 読み】:「むかくのてつぎゅうしょうしつにねむる」

【石の禅語1943】:「庵前一片石」

【石の禅語1943 読み】:「あんぜんのいっぺんせき」

【石の禅語1944】:「海底泥牛啣月走 岩頭石虎抱児眠」

【石の禅語1944 読み】:「かいていのでいぎゅうつきをふくみてはしり がんとうのせきこじをいだいてねむる」

【石の禅語1945】:「寒雲抱幽石 霜月照清池」

【石の禅語1945 読み】:「かんうんゆうせきをいだき そうげつせいちをてらす」

【石の禅語1946】:「坐石雲生衲 添泉月入瓶」

【石の禅語1946 読み】:「いしにざすればくものうにしょうじ いずみにそうればつきかめにいる」

【石の禅語1947】:「坐石待薫風」

【石の禅語1947 読み】:「いしにざしてくんぷうをまつ」

【石の禅語1948】:「山崩石裂」

【石の禅語1948 読み】: 「やまくずれいしさく」

【石の禅語1949】:「水底石牛吼」

【石の禅語1949 読み】:「すいていにすいぎゅうほゆ」

【石の禅語1950】:「石虎叫連宵」

【石の禅語1950 読み】:「せきこれんしょうにさけぶ」


掛軸/ 掛物・茶杓の ご希望の語句・銘を、ご希望の和尚様に書いて頂けます。
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【喝の禅語1896】: 「喝一喝」

【喝の禅語1896 読み】: 「かついっかつ」

【喝の禅語1897】: 「喝 一丸消衆病 不仮驢駝薬」

【喝の禅語1897 読み】: 「かつ いちがんもてしゅうびょうけさしめ ろだやくをからず」

【喝の禅語1898】: 「喝 金毛獅子」

【喝の禅語1898 読み】: 「かつ きんもうのしし」

【喝の禅語1899】: 「有時一喝如金毛獅子」

【喝の禅語1899 読み】: 「あるときのいっかつはきんもうししのごとし」

【喝の禅語1900】: 「喝 踞地金毛」

【喝の禅語1900 読み】: 「かつ こちきんもう」

【喝の禅語1901】: 「喝 達磨」

【喝の禅語1901 読み】: 「かつ だるま」

【喝の禅語1902】: 「喝 賓主歴然 照用同時」

【喝の禅語1902 読み】: 「かつ ひんじゅれきぜん しょうようどうじ」

【喝の禅語1903】: 「喝石岩」

【喝の禅語1903 読み】: 「かつせきがん」

【喝の禅語1904】: 「喝打臨済黄檗」

【喝の禅語1904 読み】: 「りんざいおうばくをかつだす」

【針の禅語1905】: 「官不容針 私通車馬」

【針の禅語1905 読み】: 「かんにははりをもいれず わたくしにはしゃばをつうず」

【針の禅語1906】: 「心則狭不容針」

【針の禅語1906 読み】: 「こころすなわちせまくして はりをもいれず」

【針の禅語1907】: 「針眼裏蔵身」

【針の禅語1907 読み】: 「しんがんりにみをぞうす」

【針の禅語1908】: 「針鋒頭上翻筋斗」

【針の禅語1908 読み】: 「しんぽうとうじょうにきんとをひるがえす」

【針の禅語1909】: 「把針失却線」

【針の禅語1909 読み】: 「はりをとってせんをしっきゃくす」

【針の禅語1910】: 「綿裏包針」

【針の禅語1910 読み】: 「めんりにはりをつつむ」

【鉄の禅語1911】: 「一条鉄」

【鉄の禅語1911 読み】: 「いちじょうのてつ」

【鉄の禅語1912】: 「金香炉下鉄崑崙」

【鉄の禅語1912 読み】: 「きんこうろかのてつこんろん」

【鉄の禅語1913】: 「空手牽鉄牛」

【鉄の禅語1913 読み】: 「くうしゅにしててつぎゅうをひく」

【鉄の禅語1914】: 「斬釘截鉄」

【鉄の禅語1914 読み】: 「くぎをきりてつをきる」

【鉄の禅語1915】: 「十方世界一団鉄」

【鉄の禅語1915 読み】: 「じっぽうせかいいちだんのてつ」

【鉄の禅語1916】: 「十方世界鉄崑崙」

【鉄の禅語1916 読み】: 「じっぽうせかいてつこんろん」

【鉄の禅語1917】: 「従来心鉄似」

【鉄の禅語1917 読み】: 「じゅうらいよりこころはてつににたり」

【鉄の禅語1918】: 「寸鉄在手」

【鉄の禅語1918 読み】: 「すんてつてにあり」

【鉄の禅語1919】: 「鉄牛生石卵」

【鉄の禅語1919 読み】: 「てつぎゅうせきらんをしょうず」


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今朝のwebニュースに転載された 下記の記事について、
わかりやすく、また非常に感銘を受けたので、
(元記事のリンク切れや、削除のことを思うと)
意義あることかと、長文だが 全文を載せたい…

●2/16(日) 7:52配信  「美術手帖」
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200216-00000002-btecho-cul
 ヤフーニュース より

▼《 ICOM(国際博物館会議)の意義とは何か? いま、あらためて京都大会を振り返る 》 文=青木加苗


ICOM京都大会から5ヶ月


 昨年2019年9月1日から7日までの一週間、国立京都国際会館をメイン会場に、世界141の国と地域から4590名という過去最高の参加者を集めたICOM京都大会の話題をご記憶だろうか。博物館の定義改正(*1)が俎上に載ったこともあり、にわかに盛り上がりを見せた(と筆者には思われる)が、早いものでもう5ヶ月が過ぎ、その熱は冷めつつあるのかもしれない。

 しかし昨今、日本の博物館を取り巻く状況がますます厳しくなるなか、
我々の踏み出すべき次の一歩はこのICOMに大きく関わっていると感じている。そこでここでは、あらためて大会の振り返りと情報整理を試みる。


ICOMの基本情報

 ICOMとは、1946年に設立された国際的な非政府機関で、英語での正式名称をInternational Council of
Museumsとし、日本語では国際博物館会議と訳されている。本部(Headquarters)として執行役員会(Executive
Board)と事務局(Secretariat)がUNESCO内にあり、活動の主軸となるのが国別の国内委員会(National
Committees)と専門分野に分かれた30の国際委員会(International
Committees)(*2)である。そのほか国内委員会同士の連携のために6つの地域連盟(Regional
Alliances)があり、また主要な課題解決に向けて執行役員会からの任命により活動する常設委員会(Standing
Committees)とワーキング・グループ(Working Groups)がある。加盟機関(Affiliated
Organisations)と呼ばれる21の外部団体もまた、ICOMの活動に対して一定の発言権を持っている (*3)。


 こう書くと巨大な組織のように聞こえるが、実際に会員として活動するのは、世界中の博物館職員および博物館関係の研究・教育に携わる専門家たちだ。筆者のような学芸員、つまりキュレーターやエデュケーターだけでなく、運営、広報系のスタッフ、修復家、デジタル分野の専門家等、博物館の仕事に関わるあらゆる立場の人間一人ひとりのボランタリーな参画で成り立っている。こうした会員がまず属するのは国内委員会と国際委員会で、これらは毎年の会合を中心に個別に活動しているが、すべての委員会が3年に一度、一堂に会するのが「大会
General
Conference」である。その25回目となったのが、昨年のICOM京都大会であり、アジアではソウル(2004)、上海(2010)に続き3ヶ国目の開催となった。


筆者のICOMとの関わり

 筆者はこの大会の運営委員のひとりとして、前回のミラノ大会(2016)から美術の委員会ICFA(International Committee for
Museums and Collections of Fine
Arts)の窓口となり、ICFAメンバーと京都準備室の間の連絡係を担当してきた。ICOM会員としても学芸員としてもとくに経験豊富なわけでもなかったが、2015年にICOMが主催する北京でのワークショップ(*4)に参加していたこと、また美術館の学芸員としてICOMに関わる人間がそもそも少なかったために役目を仰せつかった、というわけである。


 ちなみに筆者がICOM会員になった理由は、会員カードがあれば各国の美術館・博物館が入館無料になるという「下心」によるものだった。とくにヨーロッパでは、大規模館から地方の博物館、教会附属の小さな宝物館まで、ほぼすべてフリーパスで入れる。その他の地域でも、ガイドブックに載っているような大規模館では、まず有効である。日本でもICOMカードを受け入れてくれるところが増えてはいるものの、依然少数派だ。特に公立館の場合は、常設展はOKだがメディアが関わる特別展は不可という場合もある。館として会員になっていないのだから、受け入れる必要も根拠もない、というのが理屈だろう。地方の小規模館では、JAFの会員証と間違われるか「それは一体何?」と逆に問われるのが常だ。


ICOM──「イコム」か「アイコム」か


 そんな状況なのだから、今回の京都大会開催にあたって友人たちを誘っても、あまり良い反応は得られなかった。しかしじつのところICOM日本委員会は1951年、ICOM発足からわずか5年後に設立されている。それなのにこれまで一般にも、博物館界にも、十分に認知されてこなかった理由には、もちろん言語の壁があった。2017年春、第1回運営委員会の質疑で、筆者は最初に手を挙げて「ICOMは日本語名ではイコムと呼びますか、それとも英語読みでアイコムにしますか?」と問うたが、そんな基本的なことが統一されていなかったほどだ(*5)。そのような段階で、大会が日本で開催されるのは絶好の機会だと訴えても理解を得るのは容易ではなく、加えて一般的な国内学会と比べてかなり高額な参加登録費は、迷っている人たちに足を踏み入れさせるには高過ぎる壁であったろう。


大会スケジュール


 そこで、京都大会は終わったものの、少しでも興味を抱いていた人たちの迷いを払拭すべく、今後役立つであろう具体的な情報を、京都大会の流れをたどりながら共有したい。


 まずスケジュールの大枠は基本的に各大会で引き継がれており、1週間のうち4日と3日で前後半に分けられる。初日は各委員会の委員長・役員らが集まる諮問協議会や委員長会議が開催される。一般の参加者にとってこの日にはプログラムはないものの、国際委員会によってはプレ・ミーティングと称して会合を開いている場合があるので、関心のある委員会があれば、それぞれのサイトから情報を得ると良い。

 一般参加者にとっては2日目が実質的な初日となり、午前に開会式、基調講演など全員参加のプレナリー・セッション(Plenary
Sessions)が設けられる。今回は醍醐寺の声明(しょうみょう)で開幕し、ICOM会長ほか主催者の挨拶ののち、秋篠宮さまのご来賓を賜った。お言葉では、ロンドンやライデンの博物館でご専門の淡水魚の標本資料をご覧になった折、資料を蓄積し、後世へと伝える博物館の役割を強く認識されたというエピソードに触れられ、多くの来場者の心をとらえた。それは目下、資料保全の危機的現状に対して不安を抱く博物館人の多くを、静かに、しかし力強く励ますものであったからだ。


 この日の午後は委員会ごとのセッション=研究発表だ。各委員会は大会テーマに沿って、それぞれの専門分野の課題に向き合うための個別テーマを設けて事前に発表者を募る。なお日本の学会発表は各自の成果発表と捉えられている向きが強いが、ここでは同じフィールドにいながらも違う文化圏にいるメンバーたちに、共有したい視点を提示することが必要だ。自分の話題が参加者にとってどんなヒントをもたらすのか、例えば日本では当然の共通理解であっても地球の裏側で暮らす人たちには新鮮な驚きがたくさんあるし、認識を共有することで浮き彫りにされる新たな課題を提示することにこそ、異文化圏の博物館人が交流する意味があるだろう。


 夕刻からはオープニング・パーティーがある。これは久しぶりに会える仲間たちと旧交を温める「同窓会」の機会でもあり、また互いに知り合いを紹介しながら、新たな人間関係を構築するための重要な社交の場でもある。飲み物食べ物を手に、ベテランや若手、国籍といった立場の違いを超えて、様々な人と意見を交わせる意義は大きい(今回、筆者が紹介され、ビールを片手に冗談を言い合った人物のひとりは、じつは諮問会議の議長だと最終日に知ることになった)。


 3日目、4日目も同様に、午前に全員参加のプレナリー・セッション、午後は各委員会の発表という枠組みであるが、主要な企画が「裏番組」として重なっているので、全てに参加することは誰にも叶わない。事前にプログラムを良く読んで参加したいところを決めておくか、あるいはどこかひとつの委員会にじっくり腰を据えて参加するのも良いだろう。夕刻はソーシャル・イベントと称して、開催地のさまざまな場所でイベントが催され、各文化施設を特別観覧できる機会が与えられる。ちなみにミラノ大会で人気を集めたのはレオナルド・ダ・ヴィンチ《最後の晩餐》の時間外特別観覧で、京都では二条城の観覧が許された。


 このメインの3日間には、会場内でスポンサーや自治体等の見本市(展示会)が開かれている。通例、展示事業者や輸送会社、博物館関連資材業者の出展が多いようだが、今回は日本の美術館がブースを設けているのが目立った。特にパンフレットをトートバックに入れて積極的に来場者に配布していた館は、すぐに荷物が増える参加者がその場で使用して会場内を歩いてくれるという状況で、知名度アップにつながっていた。


 後半初日となる5日目は、各委員会がオフサイト・ミーティングと称して、会場を離れて視察に出かける。例えば筆者が担当するICFAは、「コレクションと展示:東洋と西洋」というテーマを設定し、大阪市立美術館と国立国際美術館に協力を仰いで、コレクションを中心にした展示解説のほか、簡単でも質疑応答の時間と場所を設けてもらい、日本の美術館の状況を少しでも知ってもらうことを目指した(*6)。


 6日目はエクスカーション、つまり「遠足」の日である。京都市内のみならず近畿一円の文化・観光施設でプログラムが準備され、参加者は事前申込の上、興味のあるツアーに参加する。と書くと遊んでいるようだが、それまでのセッションでは直接関わりがなかった参加者と出会うことができる場でもある。なお基本的には参加費に含まれるツアーだが、遠方などプログラムによっては追加費用が発生する。


 そして最終日。朝から臨時総会、そして通常総会、最後に諮問協議会が設けられる。臨時総会は規約の変更にかかる決議を採るために開かれ、通常総会は予算執行等の報告および大会決議のためにある。これらふたつの総会にはICOMメンバーなら参加できるが、投票権は各委員会の代表のみに与えられ、座席も一般来場者とは区切られる。ちなみに投票権を持つのは、国内委員会、国際委員会から各5人まで、そして地域連盟は各3人、加盟機関が2人という人数が規約に定められている。今回筆者は、ICFAの投票権者として出席していた。

大会テーマと全体セッション

 大会全体の議論に話題を移そう。今回のテーマは「Museum as Cultural Hubs: The Future of
Tradition」、日本語では「文化をつなぐミュージアム──伝統を未来へ──」と訳した。開催地京都のステレオタイプなイメージを強調し過ぎている気もしたが、世代を超えた人間文化の保存装置としての、博物館の基本的な役割を示してもいる。


 開催国はこのテーマに基づいて基調講演等プレナリー・セッションの一部を企画する。本部との合意形成は必要だが、登壇者に誰を選ぶか、何を論じるかで、参加者の大会の印象は大きく左右される。今回の基調講演は隈研吾、セバスチャン・サルガド、蔡國強の3人で、アーティストに偏っていたが、人間と自然の共生、民族多様性といった現代の博物館が抱える大テーマに基づく人選であったことはわかる。


 基調講演としてはひとつだけ、9月2日のセバスチャン・サルガドによる講演について紹介しておこう。ブラジル出身の写真家であるサルガドは、アマゾンの熱帯雨林が減少する状況と、そこに生きる民族たちの姿をスライドショーで紹介した。湿度を感じる白黒写真の数々には人間と自然の生命力が満ちあふれ、またそれらに重ねられる音楽によって、我々はいつしか心動かされる「観客」になっていた。その証拠にスライドショー後には拍手喝采、会場は総立ちとなったほどだ。しかしこの雄大な自然とそこで綿々と受け継がれてきた人間の営みが破壊される背景には、ちょうどその月の後半にグレタ・トゥンベリが国連気候行動サミットで「How
Dare
You!」と大人たちに訴えねばならないほど、行き過ぎた資本主義社会があるのは明らかだ。そして会場で出会った某美術館館長が「みんなあんなに拍手していたけれど、自分たちは飛行機で二酸化炭素をまき散らしながら海を渡って来ているよね」と冷めたコメントを筆者に残していったように、また会場の外には大量の使用済みのカップやプラスチックゴミが山となっていた現実があったように、我々がわざわざ陸と海を超えて集まる意味はどこにあるのかを問うことは必要だろう。


 このとき、会場からは「私たち博物館人には何ができるのか」という正直な質問が投げかけられたが、これに対してサルガドは、「博物館には正しい情報や現実を人々に伝えてほしい」と、そして「人間がつくり出したものは壊れて失われても、博物館は人間の営みを伝えていく力がある」と答えた。確かに我々は、博物館という情報発信メディアを持っている。それが博物館に課されたひとつの役割ならば、我々が外の世界を人一倍知る努力をしなければならないのは確かだ。


 基調講演以外のプレナリー・セッションでは、「博物館による持続可能な未来の共創」「ICOM博物館定義の再考」「被災時の博物館──文化遺産の保存に向けた備えと効果的な対応」「世界の中のアジア美術と博物館」の4枠が、複数の登壇者によって構成された。それぞれの顔ぶれを見ると、冒頭で触れた常設委員会やワーキング・グループのメンバーが多く、目下ICOMとして意識的に取り組んでいる課題が中心になっている。これらは上記の基調講演とあわせてICOMの
YouTubeチャンネルで公開されているので視聴できるが、少しだけ触れておきたい。


「被災時の博物館」では、震災をはじめ自然災害の多い日本の事例はもちろんのこと、9月の時点ではブラジル国立博物館とノートダム大聖堂の火災が記憶に新しく、災害時の資料レスキューの事例紹介がなされるのだろうと予想していた。しかし筆者にも会場にも思った以上にインパクトを与えたのは、プエルトリコのハリケーンで被災した美術館が、何よりもコミュニティの拠り所として早急に再オープンした事例であった。我々は博物館をモノ(資料・作品)に寄せて考えがちであるが、それを支えるのは人、特に博物館外の人の力が大きい。自らも被災した住民たちが力をあわせて、地域の博物館を復活させていく姿を、自分たちの地域に当てはめててみるとどうだろうか。いざというときに博物館を支えるエネルギーとなるのは、行政や博物館の職員よりももっと多くの地域住民の力なのだという事実を、ここでは目の当たりにした。


「世界のアジア美術とミュージアム」は、それぞれの登壇者がかなり自由な方向を向いて話をした印象が残ったが、最終日の通常総会でICOM日本委員会が提出する決議案(Recommendation/Resolutions)(*7)のひとつ「アジアをICOMコミュニティ内に融合するための責任
Commitment to the Integration of Asia into the ICOM
Community」を裏付けるものとして想定されていたのだろう。ただしアジアと言いながら日本美術に偏りがちであったこと、日本の考える日本美術──それは往々にして近世以前の美術に限られるのだが──を正しく伝えようという傾向が強く表れていたことには注意が必要だ。


 確かに日本をはじめ、アジアの美術は欧米から見れば(未開の)民族芸術としてアフリカと一緒に扱われて来た歴史があり、学問的にもそのヒエラルキー意識は未だ拭い去れてはいない。けれどもそのことは、日本美術だけを殊更に取り上げて解決できることではないし、日本の美術研究者こそが、他地域美術への関心を持ちながら、自らの文化を客観的に見る視点を持たなければ、壁を乗り越えることはできない。日本美術の国際委員会をつくりたいという声もあるが、それはICOMでなくとも達成できるだろう。ICOMにあるべきは、時代や地域の垣根を取り払ったうえで、互いの地域の美術を共有し、美術とは、美術館とは何かを探るための場であるはずだ。


博物館定義の再考


 さて、多くの人の関心を集めたであろう博物館定義の話題にようやくたどり着いた。定義改正の方針は2016年のミラノ大会ですでに話し合われ、2017年にMDPP(Museum
Definition, Prospects and Potentials
Committee)、つまり「博物館の定義、見通しと可能性」常設委員会が設置されたときには、その動きが我々一般会員の目にも見えるようになっていた。なお「定義」と呼んでいるが、博物館の定義についての独立した文書があるわけではなく、ICOM規約第3条(用語の定義)第1項
Museumの部分を指す。現行の定義は2007(1974)年のもの(*8)で、「博物館とは、社会とその発展に貢献するため、有形、無形の人類の遺産とその環境を、教育、研究、楽しみを目的として収集、保存、調査研究、普及、展示する公衆に開かれた非営利の常設機関である。(*9)」というものだ。これは日本の博物館法(1951)に示されている「収集・保存、調査研究、展示・公開、教育・普及」という原則と大きな隔たりはない。


 改正に向けて、博物館の歴史、現状、課題を分析した具体的な「提言(*10)」が本部に承認されたのが2018年12月。この内容をガイドラインとして、新たな定義案が言語、会員・非会員問わず一般公募された(2019年1月〜4月、各国内・国際委員会にも周知)。2019年5月には、69ヶ国(内3か国は国内委員会未設置)から269の原案が提出され、MDPPの修正も加えながら絞り込み、6月の執行役員会で最終案に調整されたものが今回の改正案であった。何人かが日本語訳を試みているが、少しずつニュアンスが違うところがある。それらを踏まえ、筆者も以下に訳文を示してみよう。


 博物館は、民主化を促し、あらゆる人々を受け入れ、多様な声が響きあう空間であり、その目的は過去と未来についての批評的な対話である。現在の対立・紛争や課題を認識し、それらを具体的に記述することによって、博物館は人類の遺産や標本類を社会からの付託として保管し、未来の世代のために多様な記憶を保護するとともに、遺産への平等な権利とアクセスをすべての人々に保証する。


 博物館は、営利を目的としない。博物館はすべての人が直接関わることができる、かつ公明正大な存在であり、人間の尊厳や社会の正義、全世界の平等と地球全体の幸福への寄与を目指して、多様なコミュニティとともに、また多様なコミュニティのために、積極的に連携・協力しながら、収集、保存、研究、解説、展示し、世界についての理解を広げる(*11)。


 この最終案に対しては、発表された時点でさまざまな議論が巻き起こった。「これは定義ではなくミッションである」とか、「教育(education)」という単語がなくなっていることへの疑問の声だ。なにより、この最終案についての意見を各委員会から集める機会を設けることなく、いきなり臨時総会で採決するというプロセスへの抵抗は大きく、いくつかの国内・国際委員会は互いに意見交換をし、臨時総会で意見表明をするための準備を行っていた。


 そのようなざわついた空気で迎えた京都大会であったので、9月3日のプレナリー・セッション「ICOM博物館定義の再考」はどのようになるのだろうかと思っていた。しかしMDPP委員長をモデレーターにMDPP内外の6人による発表は、西欧世界に根ざした二元論的世界の限界、富の偏りと貧困のアンバランス、地球そのものの危機について警鐘を鳴らし、対話の場としてのミュージアムを強く求めるものであり、会場を納得させるものであった。いや、そもそも皆、改正に反対しているわけではないのだ。目下社会にあふれる問題に対して、現定義が積極的に働きかけていないことは多くの博物館人が理解している。そしていま、博物館がなんらかの一歩を踏み出さなければならないことは明らかだ。


 このセッションの最後に、もともとは予定されていなかったふたりが意見を表明する機会を与えられた。ひとりは、博物館学の委員会ICOFOM(International
Committee for
Museology)の委員長である。彼は26の国内委員会と8つの国際委員会に意見を託されて壇上に上がり、変化とはプロセスであること、議論する時間を与えて欲しいこと、民主的なプロセスには時間がかかること、また今回の議論が我々にとって良いチャンスとなることを強く訴えた。そして会場から最も拍手を集めたのは、「性急にYes
/ Noで結論を出すことは決して民主的な結果とならないことを我々は学んだはずだ」という発言だった。これがイギリスのEU離脱国民投票を指すのは言うまでもない。

 もうひとりは、今回の改正に賛同するICOMアメリカ(*12)の委員長だった。彼はYes /
Noを出すのにどこまでいっても十分な時間だと思えることはないだろうと述べた。そのYes /
Noとは、どちらかが正しく、どちらかが誤っているという選択ではないこと、それよりも必要なのは、我々博物館人がコミュニティの課題を理解していると態度で表明すること、そして我々の愛するミュージアムが価値あるものだと世界に示すことだ、というのがアメリカの立場であった。


「投票延期」の投票へ

 次に定義改正が議題となるのは、最終日7日の朝、9時半に始まった臨時総会においてであった。


 臨時総会ではまずアジェンダ、つまり議事進行の採択がなされた後、改めて改正定義案が示されたものの、各委員会が発言の機会を求めた。筆者が取ったメモに漏れがなければ、19の国内・国際委員会と地域連盟から意見が述べられ、そのうち15の委員会が「延期」という語を用いたことでも、会場の空気はおよそ決まっていたように思われる。


 決定的に感じられたのは、延期を求めたICOMイランに、ICOMイスラエルが続いた時だ。「初めてイランとイスラエルが合意できた!」と軽やかに述べて会場の笑いを誘ったイスラエルのメンバーは、いくつかの国にとってはICOMの定義が法的拘束力を持つのだと切実に訴えた。日本には博物館法があり、また、法律や明文化されたものがなくとも、収集・保存・展示といった基本的な活動が文化的に保障されている先進諸国は、ICOMの博物館定義が多少、理念的あるいは進歩的になったとしても、大きな問題はないかもしれない。しかし例えば民族紛争によって歴史遺産がいまにも破壊される危険と隣り合わせの地域では、遺産(資料)を守るための根拠となることが、定義に求められる第一条件だ。違う角度から見たこの世界の眺めを、我々はまだ十分に想像できていなかったのだろう。


 またICOMブルキナファソは、この場で定義の是非を採択して意見が分かれるという結果を残すことが、ICOMの分裂を世界に示すことになると懸念した。ミュージアムの世界は固くひとつであると示し続けることもまた、我々の仕事なのだ。


 こうして「延期」の採択にたどり着けたのは、10時半の終了予定時刻を大幅に超えた午後1時半であった。結果は延期賛成が396票、反対157票、棄権2票、無投票7票である。さまざまな意見が飛び交った4時間──いやこの7か月──であったが、上層部が決めた「結論ありき」ではなく、また一部の誰かの利益のためでもなく、より良い世界のために博物館は何をすべきかと真摯な議論を重ね続けるという結論は、筆者には未来を明るく照らす光に感じられた(*13)。


​ いっぽうで、日本の博物館界はどうだろう。あらゆる立場の人々に寄り添う未来を目指せているだろうか。博物館の役割を支える力を、自ら掴み取ろうとしているだろうか。何よりそのための議論の場は開かれているだろうか。筆者も含め、一人ひとりの博物館人と博物館行政、文化行政に関わる人々が問わねばならない。


ICOM京都大会後の課題


 最後に、我々の足元に残された課題に目を向けておこう。筆者が考える課題は、日本委員会のより民主的な活動だ。今回、通常総会では5つの決議案が提出されたが、そのうち2案が日本委員会の提案によるものだった。ひとつは、前半に触れた「アジアをICOMコミュニティ内に融合するための責任」で、もうひとつは大会テーマでもある「『文化をつなぐミュージアム』理念の徹底
Commitment to the Concept ‘Museums as Cultural
Hubs’」であるが、しかしこれら2案のどちらも、一般会員には事前に知らされていない(もしかすると筆者が出席できなかった5月の日本委員会総会で触れられたのかもしれないが、受け取った資料には入っていなかった)。


 委員会として提出するものを、委員会内で合意形成する場を設けること、それが今後の日本委員会の活性化には必要だろう。またそのためにも、ある程度の会員数によって保証される多様な意見が必要だ。会期中、ICOMドイツのパーティーに参加したが、国内委員会の活発さと透明性、そこで育まれる連携意識に驚き、なるほど、日本に足りないのはこれだと気づいた。


 よって会員数の増加に向けて、少しでも興味を持っている人に、以下2点を伝えたい。ひとつは、ICOMとは我々博物館人が、個人として参加できる場であるということ。日本博物館協会も、全国美術館会議も、もちろん一人ひとりが活動することによって成り立っているが、加盟はあくまでも組織単位であり、個人は所属の代表となる。いっぽうICOMは団体会員もあるが、個人個人がそれぞれの役職や雇用形態を問わずに関われる博物館界最大のコミュニティだ。上意下達と年功序列に縛られがちなこの社会において、自分の足で外に踏み出すことができる場であることは強調したい。


 もうひとつは魔法のようなICOMカードについてだ。筆者も白状したように、美術館・博物館に何度でも入れるこのカードのメリットは大きく、ぜひ恩恵に預かってほしいところだが、なぜICOMカードで入館できるのかは自覚する必要がある。筆者が会員になってまだ2年目の頃、ウィーンの小さな美術館の受付で、いつも通りカードを提示した。すると窓口の年配男性は「なんと日本かい!
遠くからようこそ。仲間が来てくれてうれしいよ」と歓迎してくれた。そのとき初めて、筆者はこのカードの意味に気づいた。その館が会員館であるかどうかではなく、ともにミュージアムのために働く博物館人、Museum
people, Museum
professionalsである連帯を示すのが、このカードなのだ。それは館種や国境を超えて、1館でも多くに足を運び、そこでの学びを次に活かす責務を我々は負っているとも言い換えられるだろう。ミュージアム界全体の変化は、各自の小さな一歩によってでしか成し遂げられないからだ。そのためにともに働く仲間であるからこそ、このカードは魔法の力を持っている。そして何千人もの志を同じくする博物館仲間に囲まれるという奇跡のような状況が、3年に一度の大会なのだということを、この国の多くの仲間たちにも知ってほしい。京都大会はそのためのスタートラインになったはずだ。

文=青木加苗

▲2/16(日) 7:52配信  「美術手帖」
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200216-00000002-btecho-cul
 ヤフーニュース より
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  ・館名:野村美術館

  ・展名:2019年 秋季特別展 「茶碗の世界」展

  ・会期:(前期)2019年8月31日 〜 10月14日 (後期)10月16日 〜 12月1日

  ・公式サイト: http://nomura-museum.or.jp/publics/index/16/

  ・併催:(個展)・「啜茶時光」豊増一雄 茶茗陶展 ・大森礼二 茶道具展 ・唐津 安永頼山茶陶展
          ・杉本貞光 わびさびに思いを ・影向 村田浩一郎 茶垸展 ・森の奥、フランス人陶芸家二人展

  ・プレゼント個数:ペア1組さま

  ・抽選日:2019年10月14日

  ・発送日:2019年10月15日 頃


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古筆切 一覧および手鑑 索引


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 「藻塩草」「翰墨城」「見努世友(見ぬ世の友)」に加え、「大手鏡」「月台」等の古筆手鑑を参照しました。

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 (切名は異称も網羅に努めましたが、伝承筆者はその限りではありません。
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【ア】

●愛知切(あいちぎれ) :伝 小野道風 :「観普賢経」の断簡。

●粟生野切(あおうのぎれ) :伝 源空 :「往生講私記」の断簡。

●青木切(あおきぎれ) :伝 寂蓮 :「後拾遺和歌集」の断簡。

●安芸切(あきぎれ) :伝 久我長通 :「新後撰和歌集」の断簡。

●秋篠切(あきしのぎれ) :民部卿局 :「後撰和歌集」の断簡。

●秋田切(あきたぎれ) :伝 阿仏尼 :「古今和歌集注書」の断簡。別名「鯉の下絵切」。

●顕広切(あきひろぎれ) :藤原俊成 :「古今和歌集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●秋山切(あきやまぎれ) :伝 久我通具 :「拾遺和歌集」の断簡。

●上畳本三十六歌仙絵(あげだたみぼんさんじゅうろっかせんえ) :伝 藤原信実(絵)・伝 藤原為家(詞) :呼称は上畳に坐した姿を描いた歌仙絵に由来。猿丸大夫・大伴家持 等、13葉が現存。装丁は巻子本。

●朝倉切(あさくらぎれ) :伝 二条為明 :「続古今和歌集」巻10の断簡。

●朝忠集切(あさただしゅうぎれ) :伝 源道満 :「朝忠集」の断簡。

●浅野切(あさのぎれ) :伝 性空 :書状の断簡。

●葦手歌切(あしでうたぎれ) :伝 藤原公任 :「古今和歌集」の断簡。

●葦手様歌切(あしでよううたぎれ) :伝 藤原公任 :「古今和歌集」の断簡。

●飛鳥井切(あすかいぎれ) :伝 飛鳥井雅親 :「亜槐集」の断簡。

●安土切(あずちぎれ) :伝 世尊寺行尹 :「新撰朗詠集」の断簡。

●安宅切(あたかぎれ) :伝 源俊頼 他 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は斐紙、金銀砂子、切箔、金銀泥下絵。装丁は巻子本。

●愛宕切(あたごぎれ) :伝 藤原有忠 :「和漢朗詠集」の断簡。

●敦忠集切(あつただしゅうぎれ) :伝 藤原公任 :「敦忠集」の断簡。

●阿野切(あのぎれ) :伝 越部局 :「古今和歌集」の断簡。

●尼崎切(あまがさきぎれ) :伝 源俊頼 :「尼崎本万葉集」巻12の断簡。料紙は斐紙、雲母砂子。装丁は胡蝶装冊子本。

●尼子切(あまこぎれ) :伝 世尊寺伊経 :「拾遺抄」の断簡。料紙は色紙、打曇白紙。装丁は粘葉装冊子本。

●尼里切(あまざとぎれ) :伝 九条教家 :

●天野切(あまのぎれ) :伝 世尊寺経朝 :縁起の断簡。

●阿弥陀院切(あみだいんぎれ) :伝 聖武天皇 :写経の断簡。料紙は茶毘紙。装丁は巻子本。

●綾地切(あやじぎれ) :伝 藤原佐理 :「白氏文集」の断簡。装丁は巻子本。

●荒木切(あらきぎれ) :伝 藤原行成 :「古今和歌集」の断簡。 

●有栖川切(ありすがわぎれ) :宗尊親王 :「元暦校本万葉集」巻4の断簡。

●阿波切(あわぎれ) :土御門上皇 :「拾遺和歌集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●淡路切(あわじぎれ) :伝 三条実任 :「古今和歌集」の断簡。

●粟田切(あわたぎれ) :伝 藤原信実 :「地蔵縁起絵詞」の断簡。

●安楽院切(あんらくいんぎれ) :伝 源信 :仏書の断簡。


【イ】

●飯室切(いいむろぎれ) :伝 嵯峨天皇 :「金光明最勝王経註釈」の断簡。料紙は黄穀紙。装丁は巻子本。

●伊賀切(いがぎれ) :伝 小倉実名 :「新古今和歌集」の断簡。

●石井切(いしいぎれ) :伝 貞慶 :聖教の断簡。

●石野切(いしのぎれ) :伝 亀山天皇 :「源氏物語」の断簡。

●石野切(いしのぎれ) :伝 北条政子

●石山切(いしやまぎれ) :藤原定信 :「西本願寺本三十六人集」の「貫之集」「伊勢集」の断簡。「西本願寺本三十六人集」は後奈良天皇が証如に下賜したもの。大谷尊由が「貫之集」と「伊勢集」を分割。平安朝期の古筆切中、料紙装飾の最高峰。装丁は粘葉装冊子本。

●石山切(いしやまぎれ) :伝 橘逸勢 :「春秋経伝集解」の断簡。

●和泉切(いずみぎれ) :伝 大炊御門冬忠 :「新古今和歌集」の断簡。

●和泉式部集切(いずみしきぷしゅうぎれ) :伝 藤原行成 :「和泉式部集」上巻の断簡。下巻の断簡を「和泉式部続集切」、上巻の断簡を「和泉式部正集切」と称する分類も。料紙は薄藍紙・白紙、装丁は胡蝶装冊子本。

●出雲切(いずもぎれ) :西行 :「般富門院大輔百首」の断簡。料紙は楮紙。装丁は冊子本。

●出雲切(いずもぎれ) :伝 二条為道 :「古今和歌集」の断簡。

●伊勢切(いせぎれ) :伝 津守国冬 :「続拾遺和歌集」の断簡。

●伊勢集切(いせしゅうぎれ) :伝 藤原公任 :「伊勢集」の断簡。

●伊丹切(いたみぎれ) :藤原忠家 :「左京大夫八条山荘障子和歌合」「寛平御時后宮歌合」の「春廿番」の断簡。料紙は仙花紙。装丁は巻子本。

●厳島切(いつくしまぎれ) :平清盛 :厳島神社奉納写経「妙法蓮華経」の断簡。料紙は紺紙。装丁は巻子本。

●厳島切(いつくしまぎれ) :平頼盛 :厳島神社奉納写経「無量義経」の断簡。料紙は紺紙。装丁は巻子本。

●一色切(いっしきぎれ) :伝 高階重経 :古今集注釈書の断簡。

●一品経和歌懐紙(いっぽんきょうわかかいし) :藤原頼輔 他 :「法華経」二十八品および題「述懐」一品経和歌の二首経裏懐紙。装丁は袋綴の大和綴。「三懐紙」の一つ。

●因幡切(いなばぎれ) :伝 二条為氏 :「古今和歌集」巻19の断簡。

●井ノロ切(いのぐちぎれ) :藤原為家 :「和漢朗詠集」の断簡。装丁は巻子本。

●今城切(いまきぎれ) :伝 飛鳥井雅経 :「古今和歌集」の断簡。料紙は鳥の子紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●伊予切(いよぎれ) :伝 藤原行成 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は鳥の子紙飛雲。装丁は粘葉装冊子本。

●伊予切(いよぎれ) :伝 今川了俊 :「源氏物語 帚木 并 夕顔 巻末奧書」の断簡。

●入江切(いりえぎれ) :伝 冷泉為邦 :「詞花和歌集」の断簡。

●色紙下絵朗詠集切(いろがみしたえろうえいしゅうぎれ) :藤原公任 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は斐紙、染紙銀泥下絵。装丁は冊子本。

●石見切(いわみぎれ) :伝 寂恵 :「古今和歌集」の断簡。


【ウ】

●右衛門切(うえもんぎれ) → 別称「衛門切」。

●魚市切(うおいちぎれ) :伝 藤原為氏 :「詞花和歌集」の断簡。

●鵜飼切(うかいぎれ) :伝 藤原為家 :「続古今和歌集」の断簡。

●宇治切(うじぎれ) :伝 世尊寺行能 :「新古今和歌集」の断簡。

●太秦切(うずまさぎれ) :伝 聖徳太子 :「一字宝塔法華経」の断簡。料紙は紺紙。金字。

●鶉切(うずらぎれ) :伝 藤原顕輔 :「古今和歌集」の断簡。料紙は唐紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●歌合切(うたあわせぎれ) :伝 宗尊親王 :「頼通十巻本歌合」の断簡。

●右近切(うこんぎれ) :伝 藤原定頼 :「後撰和歌集」の断簡。

●右大臣家百首切(うだいじんけひゃくしゅぎれ) :伝 西行 :「右大臣家百首」の断簡。

●歌集切(うたしゅうぎれ)

●歌注切(うたちゅうぎれ)

●歌入法華経切(うたいりほけきょうぎれ) :伝 藤原行成 :「法華経」の断簡。

●宇都宮切(うつのみやぎれ) :伝 千代能 :書状の断簡。

●浦野切(うらのぎれ) :伝 冷泉覚源 :「後撰和歌集」の断簡。


【エ】

●叡山切(えいざんぎれ) :伝 嵯峨天皇 :写経の断簡。

●詠草切(えいそうぎれ) :伝 西行 :私歌集の断簡。

●絵因果経(えいんがきょう) :伝 聖武天皇 :伝空海とも。「過去現在因果経」。下半に経文を書写し、上半に経文の内容を絵として描く。元8巻で断簡もわずかに現存。料紙は黄麻紙。

●絵詞切(えことばぎれ)

●越前切(えちぜんぎれ) :伝 吉田兼好 :「伊勢物語」の断簡。料紙は打曇。装丁は胡蝶装冊子本。

●衛門切(えもんぎれ) :伝 寂蓮 :別名「右衛門切」。「古今和歌集」の断簡。


【オ】

●御家切(おいえぎれ) :伝 藤原俊成 :「古今和歌集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●近江切(おうみぎれ) :伝 冷泉慶融 :「拾遺和歌集」の断簡。

●往来物切(おうらいものぎれ) :伝 世尊寺行房 :

●大内切(おおうちぎれ) :伝 藤原公任 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は唐紙。装丁は巻子本。

●大江切(おおえぎれ) :伝 藤原定頼 :伝 藤原行成とも。「古今和歌集」の断簡。

●大倉色紙(おおくらしきし) :伝 宗祇 :名所の歌を集めたもの。料紙は蝋箋、唐紙。装丁は冊子本。

●大坂切(おおさかぎれ) :寂蓮 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は巻子本。

●大色紙(おおじきし) :伝 藤原公任 :「万葉集」「古今和歌集」「後拾遺和歌集」等の断簡。装丁は巻子本。

●大聖武(おおじょうむ) :伝 聖武天皇 :「賢愚経」の断簡。手鑑の第1頁にはこの切を押すことが約束とされる。料紙は茶毘紙。装丁は巻子本。別名「大和切」。

●大隅切(おおすみぎれ) :伝 良観 :写経の断簡。

●太田切(おおたぎれ) :伝 藤原公任 他 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は色唐紙、金銀泥下絵。装丁は巻子本。

●太田切(おおたぎれ) :伝 道元 :七言偈の断簡。

●大富切(おおとみぎれ):伝 寂然・寂超 :「具平親王集」の断簡。 

●大原切(おおはらぎれ) :伝 二条為家 :「新撰六帖題」の断簡。

●大原切(おおはらぎれ) → 「村雲切」の別称。

●岡崎切(おかざきぎれ) :伝 中山定宗 :「新古今和歌集」の断簡。

●尾形切(おがたぎれ) :伝 藤原公任 他 :「西本願寺本三十六人集」の「業平集」の断簡。料紙は唐紙、銀泥下絵。装丁は粘葉装冊子本。

●岡寺切(おかでらぎれ) :藤原定信 他 :「西本願寺本三十六人集」の「順集」の断簡9葉のうち、料紙が継紙でないものを「岡寺切」という。(継紙であるものを「糟色紙」という。)料紙は色唐紙、金銀砂子、切箔、金銀泥下絵。

●興風集切(おきかぜしゅうぎれ) :伝 源俊頼・紀貫之・坊門局 等。料紙は色唐紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●小草切(おぐさぎれ) :伝 藤原公任 :「天徳四年内裏歌合」の断簡。料紙は斐紙。装丁は巻子本。別名「天徳歌合切」。

●御蔵切(おくらぎれ) :伝 小大君 :「小大君集」の断簡。

●小倉切(おぐらぎれ) :伝 鷹司基忠 :「古今和歌集」の断簡。

●小倉色紙(おぐらしきし) :藤原定家 :「小倉山荘色紙」とも。小倉山の山荘の障子に押されていた色紙形。「百人一首」。最古の色紙。武野紹鴎が天文24年(1555)に今井宗久・山上宗二を招き「天ノ原」の色紙を用いて以来、古筆掛物の一級品とされる。料紙は斐紙、楮紙。

●尾里切(おざとぎれ) :伝 九条教家 :「新古今和歌集」の断簡。

●尾沢切(おざわぎれ) :伝 良憲 :仏書の断簡。

●落葉切(おちばぎれ) :伝 西行・鳥羽上皇 :「熊野懐紙」の断簡。

●小野切(おのぎれ) :伝 二条為冬 :{金葉和歌集」の断簡。

●御手判切(おてはんぎれ) :伝 後嵯峨天皇 :仏書の断簡。

●御室切(おむろぎれ) :伝 魚養 :写経の断簡。

●尾張切(おわりぎれ) :後光厳天皇


【カ】

●加賀切(かがぎれ) :伝 藤原俊成 :「元真集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●賀歌切(がかぎれ) :伝 藤原佐理 :「拾遺和歌集」の断簡。

●神楽歌切(かぐらうたぎれ) :伝 宗尊親王 :巻子本の断簡。料紙は楮紙。

●笠置切(かさぎぎれ) :万里小路宣房 :「妙法蓮華経」の断簡。

●笠間切(かさまぎれ) :伝 冷泉源承 :歌集の断簡。

●柏木切(かしわぎぎれ) :伝 藤原忠家 :「類聚歌合(二十巻本歌合)」の「承保二年二月二十七日陽明門院殿上歌合」の断簡。料紙は仙花紙。装丁は巻子本。

●春日懐紙(かすがかいし) :中臣祐定 他 :南都の僧俗の法楽和歌絵の懐紙。紙背は「万葉集」の書写に用いたものが多く、(写経などに用いたものを「奈良懐紙」という。)熊野懐紙につぐ鎌倉初期の和歌懐紙。「三懐紙」の一つ。

●春日切(かすがぎれ) :伝 平業兼 :歌集の断簡。

●糟色紙(かすじきし) :伝 藤原公任 :「西本願寺本三十六人集」の「順集」の断簡9葉のうち、料紙が継紙であるものを「糟色紙」という。(継紙でないものを「岡寺切」という。)

●歌仙切(かせんぎれ) :後鳥羽院・藤原俊成・藤原為家・藤原良経・平業兼・藤原俊忠 等 :歌仙絵の断簡。

●片仮名切(かたかなぎれ) :伝 北条時頼 :「新古今和歌集」の断簡。

●桂切(かつらぎれ) :伝 後伏見天皇 :「風葉和歌集」の断簡。

●葛城切(かつらぎぎれ) :伝 藤原能盛 他 :「大方広仏説華厳経」の断簡。

●桂本万葉集(かつらぼんまんようしゅう) :伝 紀貫之 :「桂宮本万葉集」巻四の断簡。「桂本万葉集」は「五大万葉集」(桂本・金沢本・藍紙本・天治本・元暦校本)の一つで、最古の万葉集。料紙は斐紙の色紙。

●桂宮旧蔵万葉集切(かつらのみやきゅうぞうまんようしゅうぎれ) → 「桂本万葉集」 参照。

●仮名観音普賢経切(かなかんのんふげんきょうぎれ) :伝 西行 :「観音賢経」の断簡。

●金沢切(かなざわぎれ) :伝 青蓮院尊円 :「金沢本万葉集」の欄 参照。

●金沢文庫切(かなざわぶんこぎれ) :伝 青蓮院尊円 :「金沢本万葉集」の欄 参照。

●金沢本万葉集(かなざわぼんまんようしゅう) :藤原定信 他 :金沢前田家旧蔵。料紙は大部分が白唐紙。装丁は粘葉装冊子本。御物。「金沢文庫本万葉集」。断簡は「金沢切」という。

●金沢万葉集切(かなざわまんようしゅうぎれ) → 「金沢本万葉集」の欄 参照。

●仮名法華経切(かなほけきょうぎれ) :伝 世尊寺行尹・西行 :「法華経」の断簡。

●仮名文切(かなふみぎれ) :伝 源頼朝 等 :書状の断簡。

●兼輔集切(かねすけしゅうぎれ) :伝 藤原公任 他 :「兼輔集」の断簡。

●鎌倉切(かまくらぎれ) → 「栂尾切」の欄 参照。

●鎌倉切(かまくらぎれ) :伝 後嵯峨天皇 :「古今和歌集」の断簡。

●亀山院切(かめやまいんぎれ) :伝 紀貫之 :「古今和歌集」の断簡。

●亀山切(かめやまぎれ) :伝 藤原行成 :「古今和歌集」の断簡。料紙は打曇。装丁は胡蝶装冊子本。

●亀山切(かめやまぎれ) :伝 青蓮院祐助 :仏書の断簡。

●賀茂切(かもぎれ) :伝 太秦顕昭 :「古今和歌集」の断簡。

●賀茂社歌合切(かもしゃうたあわせぎれ) :伝 寂蓮 :歌合の断簡。別名「佐野切」。

●萱津切(かやつぎれ) :伝 近衛家基 :歌巻の断簡。

●唐紙経切(からかみきょうぎれ) :伝 藤原行成 他 :「妙法蓮華経」の断簡。

●唐紙古今集切(からかみこきんしゅうぎれ) :伝 藤原公任 他 :「古今和歌集」の断簡。

●唐紙朗詠集切(からかみろうえいしゅうぎれ) :伝 藤原公任 :「和漢朗詠集」の断簡。

●烏丸切(からすまるぎれ) :伝 藤原定頼 他 :「後撰和歌集」の断簡。料紙は飛雲紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●雁金切(かりがねぎれ) :伝 慶運 :「古今和歌集」の断簡。

●歌論集切(かろんしゅううぎれ) :伝 一条兼良 :

●河内切(かわちぎれ) :伝 菅原道真 :「紫紙金字金光明最勝王経」の断簡。別名「北野切」。

●願経切(がんきょうぎれ) :伝 光明皇后 :五月一日付経の断簡。

●漢詩切(かんしぎれ)

●巻子本古今集切(かんすぼんこきんしゅうぎれ) :伝 源俊頼 :「古今和歌集」の断簡。料紙は唐紙、蝋箋。

●寛平歌合切(かんぴょううたあわせぎれ) :伝 宗尊親王 :

●願文切(がんもんぎれ)


【キ】

●紀伊国切(きいこくぎれ) :伝 覚鑁 :写経の断簡。

●祇園切(ぎおんぎれ) :伝 青蓮院道円 :縁起の断簡。

●菊池切(きくちぎれ) :伝 新田義貞 :「古今和歌集」の断簡。

●木曽切(きそぎれ) :伝 園基氏 :「古今和歌集」の断簡。

●喜多切(きたぎれ) :伝 妙法院堯仁 :仏書の断簡。

●北野切(きたのぎれ) :藤原為家 :「古今和歌集」の断簡。料紙は打曇。装丁は胡蝶装冊子本。

●北野切(きたのぎれ) → 「河内切」の別称。

●北山切(きたやまぎれ) :伝 足利尊氏 :「新古今和歌集」の断簡。

●木寺切(きでらぎれ) :伝 守覚法親王 :「摩耶経」の断簡。

●絹地切(きぬじぎれ) :伝 藤原佐理 :「白氏文集」の断簡。絹地で、装丁は巻子本。

●久安切(きゅうあんぎれ) :伝 藤原俊成 :「述懐百首」の断簡。

●久海切(きゅうかいぎれ) :伝 紫式部 :「古今和歌集」の断簡。料紙は唐紙。装丁は冊子本。安田善次郎の旧蔵。

●経裏切(きょううらぎれ) :藤原公任・源俊頼 :「古今和歌集」の断簡。2葉が現存。料紙は斐紙、金銀砂子、銀泥下絵。装丁
は巻子本。

●京極関白集切(きょうごくかんぱくしゅうぎれ) :伝 藤原行成 :「京極関白集(藤原師実家集)」の断簡。別名「藤原師実家集切」。

●経裏消息(きょううらしょうそく) :伝 藤原行成 :仮名消息の断簡。

●教訓色紙(きょうくんしきし) :伝 藤原定家 :

●清水切(きよみずぎれ) :伝 後鳥羽天皇 :「妙法蓮華経」の断簡。

●記録切(きろくぎれ) → 「補任切」の別称。

●金峰山切・金峯山切(きんぷせんぎれ) :伝 隆尊 :「大般若波羅蜜多経」の断簡。

●銀切箔唐紙切(ぎんきりはくからかみぎれ) :伝 源俊頼 :「如意宝集」の断簡。

●銀切箔朗詠集切(ぎんきりはくろうえいしゅうぎれ) :伝 藤原雅経 :「和漢朗詠集」の断簡。

●金砂子切(きんすなごぎれ) :伝 藤原行成 :「万葉集」の断簡。

●公忠集切(きんただしゅうぎれ) :伝 藤原公任 :「公忠集」の断簡。

●金泥経切(きんでいきょうぎれ) :伝 平清盛 :

●金葉集切(きんようしゅうぎれ) :伝 覚誉親王 :「金葉和歌集」の断簡。


【ク】

●九条殿切(くじょうどのぎれ) :伝 藤原良経 :「白氏文集」の断簡。

●国栖切(くずぎれ) :伝 藤原定宗 :歌集の断簡。

●久世切(くぜぎれ) :伝 伝世尊寺伊経 :「万葉集抄」の断簡。料紙は丁子吹きの紙。

●熊野切(くまのぎれ) :伝 宗尊親王 :「白氏文集」の断簡。

●熊野懐紙(くまのかいし) :後鳥羽上皇 :後鳥羽上皇の熊野行幸の際に催された法楽歌会の懐紙。和歌懐紙中の白眉であり、
最古のもの。詠者は後鳥羽院・寂蓮・藤原定家など。「三懐紙」の一つ。

●久米切(くめぎれ) :伝 後伏見天皇 :「新古今和歌集」の断簡。

●雲紙朗詠集切(くもがみろうえいしゅうぎれ) :伝 藤原行成 他 :「和漢朗詠集」の断簡。

●鞍馬切(くらまぎれ) :伝 吉備由利 :「阿毘達磨集異門定論」の断簡。

●黒谷切(くろたにぎれ) :伝 源俊房 :「善財童子絵詞」の断簡。



【ケ】

●慶賀文(けいがのふみ) :藤原定家 :消息文。大名物。定家の歌切や消息は、武野紹鴎が定家の「詠歌大概」によって開悟したことから、特に重んじられる。

●慶順切(けいじゅんぎれ) :伝 教弁 :「大方広仏説華厳経」の断簡。

●外典切(げてんぎれ) :伝 円珍 :

●源氏絵詞切(げんじえことばぎれ) :伝 一遍 :「源氏物語」の断簡。

●源氏物語切(げんじものがたりぎれ) :伝 世尊寺行能 他 :「源氏物語」の断簡。

●玄中切(げんちゅうぎれ) :伝 一条内経 :「一条内経夏日詠百首応製和歌巻」の断簡。

●建仁寺切(けんにんじぎれ) :伝 太秦顕昭 :「源氏物語」の断簡。

●建保切(けんぽぎれ) :伝 賢弁 :仏書の断簡。

●元暦校本万葉集切(げんリゃくこうほんまんようしゅうぎれ) :伝 藤原行成・藤原公任 他 :「万葉集」の断簡。料紙は飛雲紙。装丁は粘葉装冊子本。


【コ】

●鯉の下絵切(こいのしたえぎれ) → 「秋田切」の別称。

●香具屋切(こうぐやぎれ) :伝 後醍醐天皇 :「拾遺和歌集」の断簡。

●高山切(こうざんぎれ) :伝 文覚 :「仏説観普賢菩薩行法経」の断簡。

●香紙切(こうじぎれ) :伝 小大君 他 :「麗花集」の断簡。料紙は香紙。装丁は粘葉装冊子本。

●光泉寺切(こうせんじぎれ) :伝 北条時頼 :「白氏文集」の断簡。

●高台寺切(こうだいじぎれ) :伝 二条為忠 :「続後撰和歌集」の断簡。

●興福寺切(こうふくじぎれ) :伝 藤原良経 :「白氏文集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は巻子本。

●高野切(こうやぎれ) :伝 紀貫之 :「古今和歌集」の断簡。「古今集」の現存最古の写本。仮名書の名品。三体の書風で書かれる。料紙は斐紙、雲母砂子。装丁は巻子本。

●後京極様切(ごきょうごくようぎれ) :伝 藤原為家 :「万葉集」の断簡。

●古今集切(こきんしゅうぎれ) :藤原公任・源俊頼・藤原行成・藤原定頼・源頼政・俊寛 等。

●古今集註切(こきんしゅうちゅうぎれ) :伝 高階重経 :古今集注釈書の断簡。

●古今注切(こきんちゅうぎれ) :伝 甘露寺資経 :古今集注釈書の断簡。

●古今六帖切(こきんろくじようぎれ) → 「古今和歌六帖切」の別称。

●古今和歌六帖切(こきんわかろくじようぎれ) :伝 藤原行成 :「古今和歌六帖」の断簡。料紙は唐紙。装丁は胡蝶装冊子本。別名「古今六帖切」。

●久我切(こがぎれ) :伝 近衛道嗣 :「新古今和歌集」の断簡。

●五色紙経切(ごしきがみきょうぎれ) :伝 後白河天皇 :「仏説観無量寿経」の断簡。

●小色紙(こじきし) :紀貫之・藤原公任・西行・寂蓮・藤原定家 等。 :西行筆のものは「俊忠集」の断簡。元は冊子本。

●小島切(こじまぎれ) :伝 小野道風 他 :「斎宮女御集(徽子女王家集)」の断簡。料紙は飛雲紙。装丁は粘葉装冊子本。

●五社切(ごしゃぎれ) :伝 藤原俊成 :俊成が文治6年 五社に奉納したそれぞれ百首の断簡。そのうち住吉社奉納のものを「住吉切」という。

●後拾遺集切(ごしゅういしゅうぎれ) :伝 源俊頼 他 :「後拾遺和歌集」の断簡。料紙は継紙。装丁は粘葉装冊子本。

●後拾遺抄切(ごしゅういしょうぎれ) :伝 源俊頼 :「後拾遺抄」の断簡。

●五首切(ごしゅぎれ) :西行 :「右大臣家百首」の断簡。一題につき五首の歌が書写されていることに由来。料紙は楮紙。装丁は巻子本。

●五条切(ごじょうぎれ) :二条為世 :「続千載和歌集」の断簡。

●小聖武(こじょうむ) :伝 聖武天皇 :「賢愚経」の断簡。

●後撰集切(ごせんしゅうぎれ) :伝 二条為忠 他 :「後撰和歌集」の断簡。

●後鳥羽院本三十六歌仙絵(ごとぱいんぼんさんじゅうろっかせんえ) :伝 後鳥羽院 :絵、書ともに伝 後鳥羽院展筆。巻子本を分断したもの。十五歌仙絵が現存。

●粉河切(こなかわぎれ) :伝 世尊寺定実 :「弘法大師絵詞」の断簡。

●近衛朗詠集切(このえろうえいしゅうぎれ) :伝 藤原行成 :「和漢朗詠集」の断簡。

●近衛殿切(このえでんぎれ) :伝 藤原忠通 :漢詩の断簡。

●御文庫切(ごぶんこぎれ) :伝 藤原家良 :「家良百首和歌」の断簡。

●胡粉地切(ごふんじぎれ) :伝 寂蓮 :「後撰和歌集」の断簡。料紙は胡粉引の紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●小堀切(こぼりぎれ) :伝 源道済 :「朝忠集」の断簡。小堀遠州の旧蔵。料紙は斐紙。装丁は粘葉装冊子本。

●小堀切(こぼりぎれ) → 「針切(伝 源道済)」の別称。

●小松切(こまつぎれ) :伝 坊門局 :「拾遺抄」の断簡。料紙は楮紙。装丁は冊子本。

●紙撚切(こよりぎれ) :伝 藤原佐理 :「道済集」の断簡。料紙は打曇、飛雲紙、色紙、金銀砂子。装丁は胡蝶装冊子本。

●惟成集切(これないしゅうぎれ) :伝 坊門局 :「藤原惟成集」の断簡。

●五輪塔切(ごりんとうぎれ) → 「奈良切」の別称。

●金剛院切(こんごういんぎれ) :伝 亀山天皇 :歌集の断簡。

●金剛般若経開題(こんごうはんにゃきょうかいだい) :空海 :巻子本の断簡。

●紺紙金字経切(こんしきんじきょうぎれ) :伝 小野道風 :

●紺紙金字宝塔経切(こんしきんじほうとうきょうぎれ) :伝 藤原定信 :「法華経」の断簡。


【サ】

●西大寺切(さいだいじぎれ) :伝 源兼行 :「上宮聖徳法王帝説」の断簡。

●西塔切(さいとうぎれ) :伝 円仁 :「注維摩詰経」の断簡。

●催馬楽切(さいばらぎれ) → 「催馬楽譜」の欄 参照。

●催馬楽譜(さいぱらふ) :宗尊親王 :催馬楽の断簡。料紙は飛雲紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●佐伯切(さえきぎれ) :伝 藤原秀能 :「古今和歌集」の断簡。

●堺色紙(さかいじきし) :伝 藤原公任 :「古今和歌集」の断簡。料紙は薄藍斐紙、銀泥下絵。装丁は巻子本。

●嵯峨切(さがぎれ) :伝 道昌 :「四分律行事鈔資持記」の断簡。

●坂戸切(さかとぎれ) :伝 源信 :仏書の断簡。

●相模切(さがみぎれ) :伝 冷泉為相 :「拾遺和歌集」の断簡。

●坂本切(さかもとぎれ) :伝 後二条天皇 :「新古今和歌集」の断簡。

●桜井切(さくらいぎれ) :伝 後宇多天皇 :歌集の断簡。

●佐々木切(ささきぎれ) :伝 花山院師賢 :「二八要抄」の断簡。

●佐介切(さすけぎれ) :伝 藤原定成 :「春日表白」の断簡。

●定家卿百番自歌合切(さだいえきょうひゃくばんじかあわせぎれ) → 「箔切」の欄 参照。

●佐竹本三十六歌仙絵(さたけぼんさんじゅうろっかせんえ) :伝 藤原良経、伝藤原信実(絵) :歌仙絵の断簡。鎌倉時代中期。上下二巻。歌仙図に氏名、略伝、秀歌を添える。三十六歌仙中の躬恒、貫之の図は狩野探幽の後補。大正8年に分断、諸家に分蔵。歌仙絵中の白眉。料紙は斐紙・着彩。

●讃岐切(さぬきぎれ) :伝 菅原道真 :「合部金光明経」の断簡。

●佐野切(さのぎれ) → 「賀茂社歌合切」の別称。

●佐保切(さほぎれ) :伝 宗峰妙超 :「老子道徳経河上公章句」の断簡。

●座右銘切(ざゆうのめいぎれ) :伝 空海 :「崔子玉座右銘」の断簡。別名「大和切」。

●猿丸集切(さるまるしゅうぎれ) :伝 藤原行成 :料紙は打曇、薄青楮紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●佐和山切(さわやまぎれ) :伝 二条為雄 :「古今和歌集」の断簡。

●参賀切(さんがぎれ) :伝 烏丸資任 :「詞花和歌集」の断簡。

●三首切(さんしゅぎれ) :伝 藤原定家 :歌集の断簡。

●三条切(さんじょうぎれ) :伝 世尊寺行能 :「和漢朗詠集」の断簡。

●山上切(さんじょうぎれ) :伝 良源 :「妙法蓮華経」の断簡。

●三体白氏詩巻(さんたいはくししかん) :小野道風 :「白氏文集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は巻子本。

●三宝院切(さんぽういんぎれ) :伝 聖宝 :「魚山声明」の断簡。

●三宝切(さんぽうぎれ) :伝 新田義貞 :「続後拾遺和歌集」の断簡。

●山門切(さんもんぎれ) :伝 小野篁 :「広弘明集」の断簡。


【シ】

●詩歌切(しいかぎれ) :伝 藤原行経 :屏風の色紙形に漢詩と和歌を並べて書く。料紙は薄藍紙、装丁は巻子本。

●志賀切(しがぎれ) :伝 後伏見天皇 :写経の断簡。

●詞花集切(しかしゅうぎれ) :伝 寂蓮 他 :「詞花和歌集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●自家集切(じかしゅうぎれ) :伝 紀貫之 :紀貫之家集の断簡。料紙は楮紙。装丁は巻子本。

●式切(しきぎれ) :伝 菅原道真 :仏書の断簡。

●色紙形切(しきしがたぎれ) :伝 寂然 :自家集の断簡。

●詩書切(ししょぎれ)

●時代不同歌合(じだいふどううたあわせ) :伝 藤原為家 :柿本人麻呂 以下 「古今集」「後撰集」「拾遺集」の歌人 50人を左方、源経基 以下 「後拾遺集」「金葉集」「詞花集」「千載集」「新古今集」の歌人 50人を右方として作られた歌合。歌人図の上方に歌を書く。

●下絵歌集切(したえかしゅうぎれ)

●下絵拾遺抄切(したえしゅういしょうぎれ) :伝 源俊頼 :「拾遺抄」の断簡。料紙は斐紙、銀泥下絵。装丁は巻子本。

●下絵朗詠集切(したえろうえいしゅうぎれ) :伝 藤原公任 他 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は斐紙、金銀砂子、金銀泥下絵。装丁は巻子本。

●七社切(しちしゃぎれ) :伝 世尊寺行尹 :「七社奉納和歌」の断簡。

●七社切(しちしゃぎれ :伝 足利尊氏 :

●篠村切(しのむらぎれ) :伝 伏見天皇 :漢詩の断簡。

●柴田切(しばたぎれ) :伝 二条為世 :「後撰和歌集」の断簡。

●芝山切(しばやまぎれ) :伝 葉室光俊 :「左京大夫顕輔集」の断簡。

●島田切(しまだぎれ) :伝 二条為親 :「続千載和歌集」の断簡。

●持明院切(じみょういんぎれ) :伝 清水谷実秋 :「後拾遺和歌集」の断簡。

●下野切(しもつけぎれ) :伝 世尊寺行房 :「拾遺和歌集」の断簡。

●下田屋切(しもだやぎれ) :伝 兼空 :歌集の断簡。

●写経切(しゃきょうぎれ)

●拾遺集切(しゅういしゅうぎれ) :伝 世尊寺行尹 他 :「拾遺和歌集」の断簡。

●拾遺抄唐紙色紙(しゅういしょうからかみしきし) :伝 源俊頼 :「拾遺抄」の断簡。

●拾遺抄切(しゅういしょうぎれ) :伝 藤原公任 :「拾遺抄」の断簡。料紙は唐紙。装丁は胡蝶装冊子本。他に宗尊親王、源俊頼、藤原伊経のものも。

●十五番歌合切(じゅうごばんうたあわせぎれ) :伝 藤原公任 :「前十五番歌合」の断簡。料紙は唐紙、蝋箋。

●成就切(じょうじゅぎれ) :伝 藤原定家 :「薬師瑠璃光如来本願功徳経」の断簡。

●小聖武(しょうじょうむ) → 「こじょうむ」 の欄 参照。

●松花集切(しょうかしゅうぎれ) :伝 浄弁 :「松花集」の断簡。

●消息切(しょうそくぎれ) :伝 勧修寺経成・北条政子・源頼朝・源義経・円爾弁円・文覚・明恵・日蓮・八条院 等 :書状の断簡。

●紹智切(じょうちぎれ) :伝 頓阿 :「玉葉和歌集」の断簡。

●紹智切(じょうちぎれ) :伝 二条為重 :「続後撰和歌集」の断簡。

●松梅院切(しょうばいいんぎれ) :伝 邦省親王 :「聖廟法楽和歌」の断簡。

●紹巴切(しょうはぎれ) :伝 藤原定家 :「後撰和歌集」の断簡。

●勝鬘切(しょうまんぎれ) :伝 嵯峨天皇 :「勝鬘師子吼一乗大方便方広経」の断簡。

●声明切(しょうみょうぎれ) :伝 源空 :

●松籟切(しょうらいぎれ) :伝 藤原行成 :藤原顕季自歌合の断簡。料紙は唐紙。装丁は巻子本。三井松籟旧蔵。昭和26年に分割。

●昭和切(しょうわぎれ) :伝 藤原俊成 :「古今和歌集」の断簡。

●続古今集切(しょくこきんしゅうぎれ) :伝 冷泉覚源 :「続古今和歌集」の断簡。

●続後撰集切(しょくごせんしゅうぎれ) :伝 藤原為家  :「後撰和歌集」の断簡。

●続現葉集切(しょくげんようしゅうぎれ) :伝 津守国冬 :「続現葉和歌集」の断簡。

●続千載集切(しょくせんざいしゅうぎれ) :伝 二条為遠 :「続千載和歌集」の断簡。

●白河切(しらかわぎれ) :伝 西行 :「後撰和歌集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●志波切(しわぎれ) → 「補任切」の別称。

●神祇歌切(じんぎかぎれ) :伝 西行 :神祇歌の断簡。

●新宮切(しんぐうぎれ) :伝 六条有忠 :「和漢朗詠集」の断簡。

●真光院切(しんこういんぎれ) :伝 法守法親王 :声明の断簡。

●新古今集切(しんこきんしゅうぎれ) :伝 世尊寺伊経 等 :「新古今和歌集」の断簡。

●新千載集切(しんせんざいしゅうぎれ) :伝 素眼 :「新千載和歌集」の断簡。

●新勅撰集切(しんちょくせんしゅうぎれ) :伝 冷泉為相 他 :「新勅撰和歌集」の断簡。

●進藤切(しんどうぎれ) :伝 平忠度 :伝 「金葉和歌集」の断簡。


【ス】

●周防切(すおうぎれ) :伝 甘露寺隆長 :「続千載和歌集」の断簡。

●筋切(すじぎれ) :伝 藤原佐理 :「古今和歌集」の断簡。料紙は斐紙の色紙、飛雲紙、羅文紙、金銀砂子。装丁は粘
葉装冊子。「筋切」と同じ切で、料紙の表に銀泥の筋があるので「筋切」といい、裏は篩目(=とおし目)の文様があるので「通切」という。

●須磨色紙(すまじきし) :伝 藤原為家 :「新古今和歌集」の断簡。

●墨流切(すみながしぎれ) :伝 藤原有家 :「新古今和歌集」の断簡。料紙は墨流。装丁は胡蝶装冊子本。

●角倉切(すみのくらぎれ) :伝 藤原為家 :「古今和歌集」の断簡。

●角倉切(すみのくらぎれ) :伝 阿仏尼 :「後撰和歌集」の断簡。

●住吉切(すみよしぎれ) :伝 藤原俊成 :「五社切」のうち住吉社奉納百首歌の断簡。

●住吉歌合切(すみよしうたあわせぎれ) :伝 寂蓮 :歌合の断簡。

●寸松庵色紙(すんしようあんしきし) :伝 紀貫之 :「古今和歌集」巻7の断簡。33葉の色紙が現存。いずれも四季歌。堺南宗寺に36葉あり、それを烏丸光広が入手、うち12枚を佐久間将監が譲り受け、歌意を描いた扇面を添え画帖仕立として愛蔵。平安の「三色紙」(寸松庵色紙・継色紙・枡色紙)中の白眉。料紙は唐紙、装丁は粘葉装冊子本。


【セ】

●聖教切(せいきょうぎれ) :伝 日蓮 :「観心本尊抄」の断簡。

●関戸本古今集(せきどほんこきんしゅう) :伝 藤原行成 :「古今和歌集」の断簡。名古屋関戸家に48紙が伝来した。古今集写本として有名。料紙は斐紙の色紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●関戸本朗詠集切(せきどほんろうえいしゅうぎれ) :伝 藤原行成 :「和漢朗詠集切」の断簡。料紙は斐紙の色紙、打曇、飛雲紙。装丁は巻子本。

●摂津切(せっつぎれ) → 「丹波切」の別称。

●千載集切(せんざいしゅうぎれ) :世尊寺経朝 :「千載和歌集」の断簡。

●浅草寺本類切(せんそうじぼんるいぎれ) :伝 小野道風 :装飾法華経の断簡。


【ソ】

●草庵集切(そうあんしゅうぎれ) :伝 頓阿 :「続草庵和歌集」の断簡。

●装飾法華経切(そうしょくほけきょうぎれ) :伝 藤原俊成 :「法華経」の断簡。

●曽丹集切(そうたんしゅうぎれ) :伝 西行 :曽根好忠の家集「曽丹集」の断簡。


【タ】

●大覚寺切(だいかくじぎれ) :伝 藤原道家 :

●醍醐切(だいごぎれ) :伝 二条家俊 :「古今和歌集」の断簡。

●大字切(だいじぎれ) :伝 源俊頼 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は斐紙、羅文紙。装丁は巻子本。

●大慈寺切(だいじじぎれ) :伝 源頼朝 :「山家五番歌合」の断簡。

●大字朗詠集切(だいじろうえいしゅうぎれ) :伝 藤原行成 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は鳥の子紙の染紙、金銀砂子、雲母。装丁は巻子本。

●大仏切(だいぶつぎれ) :伝 尭仁法親王 :「古今和歌集」の断簡。

●当麻切(たいまぎれ) :伝 中将姫 :「称讃浄土経」の断簡。装丁は巻子本。

●内裏切(だいりぎれ) :伝 藤原清輔 :「古今和歌集」の断簡。

●高尾切(たかおぎれ) :伝 近衛道経 :「西行物語」の断簡。

●多賀切(たがぎれ) :伝 藤原基俊 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は巻子本。

●高倉切(たかくらぎれ) :伝 八条院 :仮名消息の断簡。

●高島切(たかしまぎれ) :伝 世尊寺行尹 :縁起の断簡。

●高田切(たかだぎれ) :伝 平忠度 :「古今和歌集」の断簡。

●高光集切(たかみつしゅうぎれ) :伝 源俊頼 :料紙は羅文紙、金銀砂子。装丁は粘葉装冊子本。

●武田切(たけだぎれ) :伝 藤原冬忠 :「千五百番歌合」の断簡。

●竹屋切(たけやぎれ) :伝 後円融天皇 他 :「源氏物語『夕霧』巻」の断簡。

●但馬切(たじまぎれ) :伝 三条実重 :縁起の断簡。

●多田切(ただぎれ) :伝 藤原有家 :「新古今和歌集」の断簡。

●多々良切(たたらぎれ) :伝 藤原忠通 :白楽天詩集の断簡。

●橘為仲集切(たちばなのためなかしゅうぎれ) :伝 西行 :「為仲集」の断簡。

●龍田切(たつたぎれ) :伝 源家長 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は斐紙の色絵。装丁は巻子本。

●田歌切(たのうたぎれ) :伝 寂蓮 :諸国の田植歌集本の断簡。装丁は巻子本。

●多武峰切・多武峯切(たぶほうぎれ) :伝 藤原鎌足 :「妙法蓮華経」の断簡。

●玉津切(たまつぎれ) :伝 世尊寺経朝 :「蜻蛉日記絵詞」の断簡。

●玉藻切(たまもぎれ) :伝 越部局 :「後拾遺和歌集」の断簡。

●為家本三十六歌仙絵(ためいえぼんさんじゅうろっかせんえ) :伝 藤原為家 :三十六歌仙絵の断簡。白描画歌仙絵。12歌仙が現存。装丁は巻子本。

●為氏様切(ためうじようぎれ) :伝 二条為氏 :「万葉集」の断簡。

●タハゴト切(たわごとぎれ) :伝 吉田兼好 :絵詞の断簡。

●田原切(たわらぎれ) :伝 世尊寺定成 :縁起の断簡。

●田原切(たわらぎれ) :伝 後鳥羽上皇 :「伊勢物語」の断簡。

●丹後切(たんごぎれ) :伝 尊良親王 :「和漢朗詠集」の断簡。

●丹波切(たんばぎれ) :伝 白河天皇 :写経の断簡。別名「摂津切」。


【チ】

●筑後切(ちくごぎれ) :伝 伏見天皇 :「後撰和歌集」の断簡。

●千種切(ちぐさぎれ) :伝 日野俊光 :「後拾遺和歌抄」の断簡。

●竹生島切(ちくぶしまぎれ) :伝 円珍 :仏書の断簡。

●中聖武(ちゅうじょうむ) :伝 聖武天皇 :「賢愚経」の断簡。

●蝶鳥切(ちょうとりきれ) → 「鳥下絵経切」の別称。

●蝶鳥下絵経切(ちょうとりしたえきょうきれ) → 「鳥下絵経切」の別称。

●散書朗詠集切(ちらしがきろうえいしゅうぎれ) :伝 藤原公任 :「和漢朗詠集」の断簡。


【ツ】

●継色紙(つぎしきし) :伝 小野道風 :「万葉集」「古今和歌集」の私撰集の断簡。呼称は方形の料紙2枚を継ぎ和歌1首を書写しているところから。料紙は斐紙。装丁は粘葉装冊子本。「三色紙」の一つ。

●月輪色紙(つきのわしきし) :伝 後鳥羽天皇 :「拾遺和歌集の断簡。

●月輪切(つきのわぎれ) :伝 西行 :西行の「宮河歌合」の断簡。料紙は楮紙。装丁は巻子本。別名「御裳濯川切」。

●津田切(つだぎれ) :伝 藤原定頼 :「法華経」の断簡。

●壺坂切(つぼさかぎれ) :伝 叡尊 :写経の断簡。

●貫之集切(つらゆきしゅうぎれ) :伝 藤原公任 他 :紀貫之の家集の断簡。


【テ】

●手本切(てほんぎれ) :伝 尊道法親王 :

●天王寺切(てんのうじぎれ) :伝 源家長 :「聖徳太子伝」の断簡。

●天龍寺切(てんりゅうじぎれ) :伝 光明天皇 :歌集の断簡。料紙は打曇。装丁は冊子本。

●伝弘誓院教家筆切(でんぐせいいんのりいえひつぎれ) :伝 九条教家 :「万葉集」の断簡。

●天治本万葉集切(てんじぼんまんようしゅうぎれ) :伝 藤原俊忠 :「万葉集」の断簡。

●伝俊寛筆切(でんしゅんかんひつぎれ) :伝 俊寛 :「万葉集」の断簡。

●天徳歌合切(てんとくうたあわせぎれ) → 「小草切」の別称。


【ト】

●道僖切(どうきぎれ) :伝 藤原藤房 :「後撰和歌集」の断簡。

●東寺切(とうじぎれ) :空海 :仏書の断簡。

●道正庵切(どうしょうあんぎれ) :道元 :「対大己五夏闍梨法」(永平道元禅師清規)の断簡。料紙は斐紙。装丁は冊子本。

●東大寺切(とうだいじぎれ) :源俊頼 :「三宝絵詞」の断簡。料紙は唐紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●東大寺切(とうだいじぎれ) :伝 源兼行 :「天寿国繍帳銘文」の断簡。別名「巻物切」。

●道也切(どうやぎれ) :伝 二条為重 :「新古今和歌集」の断簡。

●通切(とおしぎれ) :伝 藤原佐理 :「古今和歌集」の断簡。「筋切」と同じ切で、料紙の表には銀泥の筋があるので これを「筋切」といい、裏面は篩目(=とおし目)の文様があるので「通切」という。

●戸隠切(とがくしぎれ) :伝 聖徳太子 :「法華経」の断簡。戸隠権現所蔵。一行に八基の宝塔を雲母で摺り、その塔心に経文を一宇ずつ書写。料紙は薄墨色の紙。別名「宝塔切」。

●栂尾切(とがのおぎれ) :伝 源順 :「桂本万葉集」巻4の断簡。料紙は色鳥の子紙、金銀泥下絵。「桂本万葉集」の断簡を「栂尾切(伝 源順)」・「鎌倉切(伝 宗尊親王)」という。

●栂尾類切(とがのおるいぎれ) → 「栂尾切」の欄 参照。

●常盤切(ときわぎれ) :伝 後深草天皇 :書状の断簡。

●土佐切(とさぎれ) :伝 鴨長明 :「古今和歌集」の断簡。

●鳥羽切(とばぎれ) :藤原俊成 :「妙法蓮華経」の断簡。

●鳥下絵経切(とりしたえきょうぎれ) :伝 光明皇后 :「法華経」の断簡。料紙は鳥の子紙、丁子吹紙、金銀泥下絵。蝶、小禽、草花文があり、別名「蝶鳥切」「蝶鳥下絵経切」。古来「大聖武」とともに手鑑の冒頭を飾る。

●鳥名五首切(とりのなごしゅぎれ) :伝西行 :鳥の名前を詠み込んだ歌5首を書写した断簡。


【ナ】

●内侍切(ないじぎれ) :伝 藤原良経 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は打曇、金銀切箔。

●長柄切(ながえぎれ) :伝 二条為兼 :「玉葉和歌集」の断簡。

●長尾切(ながおぎれ) :伝 津守国夏 :「続後撰和歌集」の断簡。

●中色紙(なかじきし) :伝 藤原公任 等 :

●中務集切(なかつかさしゅうぎれ) :伝 藤原公任 :「中務集」の断簡。料紙は斐紙の色紙、打曇、飛雲紙、白紙、金銀砂子。

●長門切(ながとぎれ) :伝 世尊寺行俊 :「平家物語」の断簡。

●中井切(なかのいぎれ) :伝 甘露寺資経 :「堀河院百首」の断簡。別名「堀河院百首切」。

●中院切(なかのいんぎれ) :伝 藤原家隆 :「千載和歌集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は冊子本。

●中院切(なかのいんぎれ) :伝 源実朝 :「後拾遺和歌集」の断簡。料紙は飛雲紙、金銀砂子。装丁は粘葉装冊子本。

●中山切(なかやまぎれ) :伝九条兼実 :「古今和歌集」の断簡。料紙は斐紙、雲母、金銀砂子、切箔。

●流名号切(ながれみょうごうぎれ) :伝 法然 :

●難波切(なにわぎれ) :伝 源順 他 :「元暦校本万葉集」巻14の断簡。

●那智切(なちぎれ) :伝 世尊寺経伊 :「因明入正理論疏」の断簡。

●奈良懐紙(ならがいし) → 「春日懐紙」の欄 参照。

●奈良切(ならぎれ) :伝 俊乗坊重源 :別名「五輪塔切」。写経の断簡。

●業兼本三十六歌仙絵(なりかねぼんさんじゅうろっかせんえ) :伝 藤原信実(絵)・伝 平業兼(詞) :鎌倉時代末期の歌仙絵流行を反映。江戸時代中期に分断。現存10幅。装丁は巻子本。

●業平集切(なりひらしゅうぎれ) :伝 藤原公任 他 :「業平集」の断簡。料紙は打曇、白紙。装丁は冊子本。

●南院切(なんいんぎれ) :伝 空海 :「新撰類林抄」の断簡。

●南坊切(なんぼうぎれ) :伝 行尊 :仏書の断簡。


【ニ】

●二月堂焼切(にがつどうやきぎれ) :伝 菅原道真:「大方広仏説華厳経」の断簡。

●西京切(にしのきょうぎれ) :伝 三条公忠 :「千載和歌集」の断簡。

●西宮切(にしのみやぎれ) :伝 二条為道 :歌集の断簡。

●西山切(にしやまぎれ) :伝 南家高倉清範 :「新古今和歌集」の断簡。

●二首懐紙(にしゅかいし)

●二条切(にじょうぎれ) :伝 藤原俊忠 :「類聚歌合」の断簡。料紙は仙花紙。装丁は巻子本。

●二条殿切(にじょうどのぎれ) :伝 御子左俊忠 :「平定文家歌合」の断簡。

●如意宝集切(にょいほうしゅうぎれ) :伝 宗尊親王 :「古今和歌集」の私撰集の断簡。

●仁和寺切(にんなじぎれ) :伝 御子左忠家 :「天治本万葉集」の断簡。料紙は仙花紙。装丁は巻子本。


【ノ】

●能勢切(のせぎれ) :伝 青蓮院尊円 :「古今和歌集」の断簡。

●能登切(のとぎれ) :伝 熊谷直実 :仏書の断簡。

●野宮切(ののみやぎれ) :伝 西園寺実兼 :「西園寺実兼百首和歌巻」の断簡。

●野間切(のまぎれ) :伝 貞慶 :仏書の断簡。


【ハ】

●萩原切(はぎわらぎれ) :伝 花園天皇 :書状の断簡。

●箔切(はくぎれ) :二条為家 :「金葉和歌集」の断簡。料紙は鳥の子紙、金銀砂子、切箔。

●箔切(はくぎれ) :二条為家 :「定家卿百番自歌合」の断簡。別名「定家卿百番自歌合切」。

●博田切(はくたぎれ) :伝 明恵 :仏典の断簡。

●白氏文集切(はくしもんじゅうぎれ) :伝 藤原行成・菅原道真 :「白氏文集」の断簡。

●長谷切(はせぎれ) :伝 飛鳥井雅経 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は巻子本。

●波多切(はたぎれ) :伝 花山天皇 :書状の断簡。

●畠山切(はたけやまぎれ) :伝 二条良基 :和漢詩歌集の断簡。

●端白切(はたじろぎれ) :伝 大弐三位 :「大弐三位集」の断簡。料紙は唐紙。装丁は冊子本。

●初瀬切(はつせぎれ) :伝 源兼行 :仏書の断簡。

●八田切(はったぎれ) :伝 里村紹巴 :「万葉集」の断簡。

●馬場切(ばばぎれ) :伝 松殿忠嗣 :「新古今和歌集」の断簡。

●浜名切(はまなぎれ) :伝 二条為教 :「古今和歌集」の断簡。

●葉室切(はむろぎれ) :伝 後光厳天皇 :「新古今和歌集」の断簡。

●針切(はりぎれ) :藤原行成 :「源重之の子の僧の集」「相模集」の断簡。料紙は斐紙。

●針切(はりぎれ) :伝 源道済 :「源重之の子の僧の集」の断簡。別名「小堀切」。

●播磨切(はりまぎれ) :伝 護良親王 :書状の断簡。

●針屋切(はりやぎれ) :伝 西行 :「右大臣家百首」の断簡。


【ヒ】

●肥後切(ひごぎれ) :伝 越部局・坊門局 :「後拾遺和歌集」の断簡。

●久松切(ひさまつぎれ) :伝 藤原行成 :「和漢朗詠集」の断簡。

●肥前切(ひぜんぎれ) :伝 二条為藤 :「新古今和歌集」の断簡。

●飛騨切(ひだぎれ) :伝 覚明 :写経の断簡。

●備中切(びちゅうぎれ) :伝 九条道家 :「新古今和歌集」の断簡。

●日野切(ひのぎれ) :藤原俊成 :「千載和歌集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は冊子本。

●姫路切(ひめじぎれ) :伝 藤原為家 :「源氏狭衣歌合 (百番歌合)」断簡。料紙は斐紙、金銀砂子、切箔。装丁は冊子本。

●日向切(ひゅうがぎれ) :伝 宗尊親王 :「古今和歌集」の断簡。

●兵庫切(ひょうごぎれ) :頓阿 :「続草庵集」の断簡。

●兵庫切(ひょうごぎれ) :後光厳天皇

●平等院切(びょうどういんぎれ) :伝 源頼政 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は打曇。装丁は巻子本。

●屏風詩歌切(びょうぶしいかぎれ) :藤原行成 :

●平野切(ひらのぎれ) :伝 冷泉定為 :「続千載和歌集」の断簡。

●広沢切(ひろさわぎれ) :伏見天皇 :伏見天皇御製集の断簡。

●広沢切(ひろさわぎれ) :伝 後伏見天皇 :歌集の断簡。


【フ】

●風葉集切(ふうようしゅうぎれ) :伝 後伏見天皇 :「風葉和歌集」の断簡。

●深草切(ふかくさぎれ) :伝 泉涌寺俊芿 :「妙法蓮華経」の断簡。

●藤井切(ふじいぎれ) :伝 世尊寺行能 :「和漢朗詠集」の断簡。

●藤崎切(ふじさきぎれ) :伝 綾小路信有 :物語の断簡。

●藤沢切(ふじさわぎれ) :伝 一遍 :縁起の断簡。

●藤谷切(ふじたにぎれ) :伝 藤原定家 :「御斎会竟日次第」の断簡。

●藤波切(ふじなみぎれ) :伝 後二条天皇 :「八雲御抄」の断簡。

●伏見切(ふしみぎれ) :伝 恒明親王 :「源氏物語『賢木』」の断簡。

●藤原道長集切(ふじわらのみちながしゅうぎれ) → 別称「御堂関白集切」。

●藤原師実家集切(ふじわらのもろざねかしゅうぎれ) → 別称「京極関白集切」。

●豊前切(ぶぜんぎれ) :伝 二条為右 :「新古今和歌集」の断簡。

●仏光寺切(ぶっこうじぎれ) :伝 堯孝 :「新続古今和歌集」の断簡。

●仏書切(ぶっしょぎれ)

●仏典切(ぶってんぎれ)

●補任切(ぶにんぎれ) :伝 藤原俊成 :「公卿補任」の断簡。別名「記録切」「志波切」。

●文切(ふみぎれ)

●豊後切(ぶんごぎれ) :伝 崇光天皇 :「古今和歌集」の断簡。


【ホ】

●伯耆切(ほうきぎれ) :伝 玄恵 :「古文尚書孔氏伝」の断簡。

●宝塔切(ほうとうぎれ) → 「戸隠切」の別称。

●坊門切(ぼうもんぎれ) :伝 久我通具 :「千載和歌集」の断簡。

●蓬莱切(ほうらいぎれ) :伝 藤原行成 :「拾遺和歌集」「拾遺抄」「後撰和歌集」の賀歌の断簡。平戸松浦家旧蔵。呼称は同家の庭園にちなむ。料紙は打曇・雲母砂子。

●法輪寺切(ほうりんじぎれ) :伝 藤原行成 :「和漢朗詠集」の断簡。料紙は薄藍紙に羅文の飛雲のある飛雲紙、雲母砂子。装丁は巻子本。

●法華経切(ほけきょうぎれ) :伝 藤原俊成 他 :料紙は斐紙、金銀砂子、切箔。装丁は巻子本。

●星切(ほしぎれ) :伝 住蓮坊 :「父子相迎」の断簡。

●戊辰切(ぼしんぎれ) :伝 藤原定信 他 :「和漢朗詠集」の断簡。呼称は昭和3年(戊辰の年)に分割されたことに由来。料紙は雲母引きをした楮紙、金銀砂子、切箔。装丁は巻子本。

●細川切(ほそかわぎれ) :伝 四辻宮善成 :「河海抄」の断簡。

●菩提院切(ぼだいいんぎれ) :伝 法守法親王 :和讃の断簡。

●法勝寺切(ほっしょうじぎれ) :伝 後白河天皇 :「大方広仏説華厳経」の断簡。

●郭公切・杜鵑切・時鳥切(ほととぎすぎれ) :伝 西行 :「五首切」のうち郭公歌を書写した断簡。

●堀河院百首切(ほりかわいんひゃくしゅぎれ) → 「中井切」の別称。

●堀川切・堀河切(ほりかわぎれ) :伝 三条実房 :書状の断簡。

●堀川切・堀河切(ほりかわぎれ) :伝 伏見天皇 :「古今和歌集」の断簡。

●本阿弥切(ほんあみぎれ) :伝 小野道風 :「古今和歌集」の断簡。呼称は本阿弥光悦所蔵に由来。料紙は布目打ちのある唐紙。装丁は巻子本。

●本朝文粋切(ほんちょうもんずいぎれ) :伝 二条為兼 :「本朝文粋」の断簡。

●本能寺切(ほんのうじぎれ) :後鳥羽院 他 :「千五百番歌合」の断簡。呼称は本能寺所蔵に由来。


【マ】

●槙尾切(まきのおぎれ) :伝 仁和寺法守 :和讃の断簡。

●巻物切(まきものぎれ) :伝 青蓮院尊円 :「小野道風請状写」の断簡。

●巻物切(まきものぎれ) :伝 世尊寺行尹 :「妙法蓮華経」の断簡。

●巻物切(まきものぎれ) :伝 後円融天皇・後小松天皇 :「新古今和歌集」の断簡。

●巻物切(まきものぎれ) :伝 青蓮院尊道 :書状の断簡。

●巻物切(まきものぎれ) :伝 虎関師錬 :漢詩文の断簡。

●巻物切(まきものぎれ) :伝 慶雲 :歌集の断簡

●巻物切(まきものぎれ) → 「東大寺切」の別称。

●桝色紙・升色紙(ますじきし) :伝 藤原行成 :「深養父集」の断簡。呼称は料紙が枡形であることに由来。料紙は白紙、打曇、薄藍色紙、雲母砂子。装丁は冊子本。「三色紙」の一つ。

●桝底切・升底切(ますぞこぎれ) :伝 壬生家隆 :「金葉和歌集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は冊子本。

●益田朗詠集切(ますだろうえいしゅうぎれ) :伝 藤原公任 :「和漢朗詠集」の断簡。呼称は益田鈍翁所蔵に由来。料紙は唐紙、蝋箋、飛雲紙など多様。装丁は巻子本。

●松尾切(まつおぎれ) :伝 花山院師賢 :「源氏物語歌集」の断簡。

●松風切(まつかぜぎれ) :伝 二条為世 :「古今和歌集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は冊子本。

●松木切(まつきぎれ) :伝 後宇多天皇 :歌集の断簡。

●松崎切(まつざきぎれ) :伝 平行盛 :「後拾遺和歌集」の断簡。

●松本切(まつもとぎれ) :伝 寂念 :「後拾遺和歌集」の断簡。

●間宮切(まみやぎれ) :伝 園基氏 :「続古今和歌集」の断簡。

●豆色紙(まめじきし) :伝 藤原良経 他 :「拾遺和歌集」の断簡。料紙は墨流。装丁は冊子本。

●円山切(まるやまぎれ) :伝 藤原良経 :「新古今和歌集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は冊子本。

●丸山切(まるやまぎれ) :伝 慈円 :「新古今和歌集」の断簡。

●万葉集切(まんようしゅうぎれ) :伝 寂蓮 他 :「万葉集」の断簡。


【ミ】

●御形宣旨集切(みあれのせんじしゅうぎれ) :伝 源俊頼 :「御形宣旨集」の断簡。

●三井寺切(みいでらぎれ) :伝 源頼政 :「源三位頼政集」の断簡。料紙は漉返。装丁は袋綴の大和綴。

●三井寺切(みいでらぎれ) :伝 円珍 :仏書の断簡。

●三浦色紙(みうらしきし) :伝 夢窓疎石 :詩色紙。

●参河切(みかわぎれ) :伝 烏丸資任 :「詞花和歌集」の断簡。

●水谷切(みずたにぎれ) :伝 俊寛 :「後撰和歌集」の断簡。

●弥陀名義抄切(みだみょうぎしょうぎれ) :伝 久我通親 :「弥陀名義抄」の断簡。

●道済集切(みちなりしゅうぎれ) :伝 藤原忠家 :「道成集」の断簡。

●御堂関白集切(みどうかんぱくしゅうぎれ) :伝 源俊頼 :別名「藤原道長集切」。

●水無瀬切(みなせぎれ) :伝 後鳥羽上皇 :「新古今和歌集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は冊子本。

●壬生切(みぶぎれ) :伝 覚猷(鳥羽僧正) :仏書の断簡。

●三室切(みむろぎれ) :伝 新田義貞 :「続後拾遺和歌集」の断簡。

●御裳濯川切(みもすそがわぎれ) → 「月輪切」の別称。

●三宅切(みやけぎれ) :伝 藤原秀能 :「新勅撰和歌集」の断簡。

●妙満寺切(みょうまんじぎれ) :伝 徽安門院・儀子内親王 等 :「妙法蓮華経」の断簡。

●妙満寺切(みょうまんじぎれ) :伝 近衛家基 :

●三好切(みよしぎれ) :伝 冷泉為秀 :「続古今和歌集」の断簡。

●三善切(みよしぎれ) :伝 洞院公賢 :「千載和歌集」の断簡。

●三輪切(みわぎれ) :伝 俊寛 :「古今和歌集」の断簡。

●民部切(みんぶぎれ) :伝 源俊頼 :「古今和歌集」の断簡。料紙は唐紙。装丁は冊子本。

●民部類切(みんぶるいぎれ) → 「民部切」の欄 参照。


【ム】

●虫喰切(むしくいぎれ) :伝 吉備由利・吉備真備 :写経の断簡。

●村井切(むらいぎれ) :伝 綾小路有頼 :漢文の断簡。

●村雲切(むらくもぎれ) :寂然 :「貫之集」の断簡。料紙は斐紙、金銀切箔。装丁は胡蝶装冊子本。寂然(藤原頼業)は、兄 寂超(藤原為経)寂念(藤原為業)とともに「大原三寂」と呼ばれ、ゆえに別名「大原切」とも。

●紫切(むらさきぎれ) :伝 菅原道真 :「紫紙金字金光明最勝王経」の断簡。

●室町切(むろまちぎれ) :伝 藤原行成 他 :「西本願寺本三十六人集」の「人麻呂集」の断簡。料紙は飛婁紙、金銀砂子、銀
泥下絵。装丁は粘葉装冊子本。

●無量義経切(むりょうぎきょうぎれ) :伝 小野道風 :「無量義経」の断簡。


【メ】

●名家家集切(めいかかしゅうぎれ) :伝 紀貫之 :在原元方・清原深養父・坂上是則・藤原興風・藤原兼輔・源公忠の家集の断簡。料紙は飛璽紙、装丁は胡蝶装冊子本。別名「名家集切」。

●名家集切(めいかしゅうぎれ) → 「名家家集切」の別称。

●明月記切(めいげつきぎれ) :藤原定家 :「明月記」の断簡。料紙は楮紙、斐紙。装丁は巻子本。


【モ】

●目録切(もくろくぎれ) :伝 法性寺為継 :「万葉集」の断簡。

●師実集切(もろざねしゅうぎれ) :伝 源俊頼 :「師実集」の断簡。


【ヤ】

●八尾切(やおぎれ) :伝 親鸞 :仏書の断簡。

●焼切(やきぎれ) :伝 最澄 :「大般若波羅蜜多経」の断簡。

●八雲御抄切(やくもみしょうぎれ) :伝 太秦顕昭 :「八雲抄」の断簡。

●八坂切(やさかぎれ) :伝 甘露寺光経 :「新古今和歌集」の断簡。

●八島切(やしまぎれ) :伝 二条為遠 :「古今和歌集」の断簡。

●安田切(やすだぎれ) :伝 二条為道 :「古今和歌集」の断簡。

●八瀬切(やせぎれ) :伝 四条隆博 :「続古今和歌集」の断簡。

●山城切(やましろぎれ) :伝 藤原定頼 :「和漢朗詠集」の断簡

●山田切(やまだぎれ) :伝 万里小路藤房 :「注釈六離合釈」の断簡。

●大和切(やまとぎれ) → 「大聖武」の別称。

●大和切(やまとぎれ) → 「座右銘切」の別称。

●山中切(やまなかぎれ) :伝 久我通具 :「時代不同歌合」の断簡。

●山名切(やまなぎれ) :伝 藤原基俊 :「新撰朗詠集」の断簡。料紙は斐紙、金銀切箔、銀泥下絵。巻子本。

●山井切(やまのいぎれ) :伝 九条教家 :「和漢朗詠集」の断簡。

●八幡切(やわたぎれ) :伝 小野道風 :「麗花集」の断簡。料紙は唐紙、蝋箋。装丁は粘葉装冊子本。

●八幡切(やわたぎれ) :伝 飛鳥井雅有 :「後拾遺和歌集」「千載和歌集」の断簡。料紙は打曇。装丁は胡蝶装冊子本。


【ユ】

●祐海切(ゆうかいぎれ) :伝 藤原家隆 :「新古今和歌集」の断簡。

●由良切(ゆらぎれ) :伝 忠快: 「大毘盧遮那経」の断簡。

●夢の記切(ゆめのきぎれ) :伝 明恵 :「明恵上人夢記」の断簡。


【ヨ】

●横川切(よかわぎれ) :伝 良源 :「妙法蓮華経」の断簡。

●横川切(よこかわぎれ) :「華厳経行願品」の断簡。

●吉田切(よしだぎれ) :伝 中院通方 :「新古今和歌集」の断簡。

●吉野切(よしのぎれ) :伝 醍醐天皇 :歌集の断簡。一紙に一首を散らし書きにしてある。料紙は斐紙、装丁は胡蝶装冊子本。

●四辻切(よつじぎれ) :伝 宗尊親王 :「催馬楽譜」の断簡。

●淀切(よどぎれ) :伝 世尊寺行忠 :沙門良見勧進状。

●世保切(よやすぎれ) :伝 二条為定 :「古今和歌集」の断簡。


【ラ】

●藍紙本万葉集(らんしぼんまんようしゅう) :伝 藤原公任 :「万葉集」の断簡。料紙は斐紙、銀砂子。装丁は巻子本。「五大万葉集」(桂本・金沢本・藍紙本・天治本・元暦校本)の一つで、藍色の料紙に書かれる。

●藍紙万葉集切(らんしまんようしゅうぎれ) → 「藍紙本万葉集」参照。

●藍地切(らんぢぎれ) :伝 藤原伊房 :「万葉集」の断簡。


【リ】

●龍山切(りゅうざんぎれ) :伝 源通親 :「千載和歌集」の断簡。料紙は楮紙。装丁は胡蝶装冊子。

●了佐切(りょうさぎれ) :藤原俊成 :「古今和歌集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は胡蝶装冊子本。

●霊山切(りょうざんぎれ) :伝 一遍 :縁起の断簡。

●離洛帖(りらくじょう) :藤原佐理 :藤原佐理が正暦2年(991)赤間の泊(下関市)から都の藤原誠信にあてた消息。大名物。呼称は首行の「離洛之後云々」に由来。料紙は楮紙。


【ル】

●類切(るいぎれ)


【レ】

●冷泉切(れいぜいぎれ) :伝 二条為定 :「続後拾遺和歌集」の断簡。料紙は斐紙。装丁は冊子本。

●蓮花切(れんかぎれ) :伝 白河天皇 :「仏説観無量寿仏経」の断簡。


【ロ】

●朗詠色紙(ろうえいしきし) :伝 世尊寺伊経 :「和漢朗詠集」の断簡。

●朗詠集切(ろうえいしゅうぎれ) :伝 世尊寺伊経 他 :「和漢朗詠集」の断簡。

●朗詠抄切(ろうえいしょうぎれ) :伝 藤原公任 :「和漢朗詠集」の断簡。

●朗詠和歌抄切(ろうえいわかしょうぎれ) :伝 世尊寺伊経 :「和漢朗詠集」の断簡。

●六条切(ろくじょうぎれ) :伝 光厳天皇 :歌集の断簡。

●六波羅切(ろくはらぎれ) :伝 後白河天皇 :「無量義経」の断簡。

●六角切(ろっかくぎれ) :伝 二条為貫 :「新古今和歌集」の断簡。


【ワ】

●若狭切(わかさぎれ) :伝 清水谷実秋 :「中宮亮重家朝臣家歌合」の断簡。

●和漢朗詠集切(わかんろうえいしゅうぎれ) :藤原公任・源俊頼・寂蓮・藤原雅経・藤原家隆 等 :「和漢朗詠集」の断簡。

●和田切(わだぎれ) :伝 文観 :仏書の断簡。

【干支 《猪・亥》 の禅語1839-】 「前進如猪」
【干支 《猪・亥》 の禅語1840-】 「蝦蟇蚯蚓泥猪疥狗」
【干支 《猪・亥》 の禅語1841-】 「桑樹猪摺背 長江鴨洗頭」
【干支 《猪・亥》 の禅語1842-】 「猪頭無肉 咄々風癲 嚼味外味 吐活気禅」
【御題・勅題 《光》 の禅語1843-】 「春光五雲中」
【御題・勅題 《光》 の禅語1844-】 「春光新」
【御題・勅題 《光》 の禅語1845-】 「春光生徳沢」
【御題・勅題 《光》 の禅語1846-】 「春光生福沢」
【御題・勅題 《光》 の禅語1847-】 「春光日々新」
【御題・勅題 《光》 の禅語1848-】 「神光輝乾坤」
【御題・勅題 《光》 の禅語1849-】 「神光射斗牛」
【御題・勅題 《光》 の禅語1850-】 「神光照天地」
【御題・勅題 《光》 の禅語1851-】 「神光不昧」
【御題・勅題 《光》 の禅語1852-】 「神光偏天地」
【御題・勅題 《光》 の禅語1853-】 「神光万物生」
【御題・勅題 《光》 の禅語1854-】 「神光無私照」
【御題・勅題 《光》 の禅語1855-】 「山光澄我心」
【御題・勅題 《光》 の禅語1856-】 「山光浮我心」
【御題・勅題 《光》 の禅語1857-】 「山光無古今」
【御題・勅題 《光》 の禅語1858-】 「風光日々新」
【御題・勅題 《光》 の禅語1859-】 「花光水上浮」
【御題・勅題 《光》 の禅語1860-】 「秋光茶味清」
【御題・勅題 《光》 の禅語1861-】 「秋光澄々蟾印水」
【御題・勅題 《光》 の禅語1862-】 「寒光射斗牛」
【御題・勅題 《光》 の禅語1863-】 「湖光一望清」
【御題・勅題 《光》 の禅語1864-】 「湖光迷翡翠 草色酔蜻蜓」
【御題・勅題 《光》 の禅語1865-】 「電光裡走馬」
【御題・勅題 《光》 の禅語1866-】 「電光石火存機変」
【御題・勅題 《光》 の禅語1867-】 「光陰可惜」
【御題・勅題 《光》 の禅語1868-】 「光陰似流水」
【御題・勅題 《光》 の禅語1869-】 「光陰如箭」
【御題・勅題 《光》 の禅語1870-】 「光陰不待人」
【御題・勅題 《光》 の禅語1871-】 「光陰流如矢」
【御題・勅題 《光》 の禅語1872-】 「光陰可惜 時不待人」
【御題・勅題 《光》 の禅語1873-】 「光陰如箭時不待人」
【御題・勅題 《光》 の禅語1874-】 「光日菊花新」
【御題・勅題 《光》 の禅語1875-】 「光明無背面」
【御題・勅題 《光》 の禅語1876-】 「慶雲昌光」
【御題・勅題 《光》 の禅語1877-】 「萬物生光輝」
【御題・勅題 《光》 の禅語1878-】 「塵外年光満」
【御題・勅題 《光》 の禅語1879-】 「丹頂映旭光」
【御題・勅題 《光》 の禅語1880-】 「一雨払炎光」
【御題・勅題 《光》 の禅語1881-】 「處々圓光独露」
【御題・勅題 《光》 の禅語1882-】 「寿星光彩掛南山」
【御題・勅題 《光》 の禅語1883-】 「一段風光画不成」
【御題・勅題 《光》 の禅語1884-】 「脚跟下放大光明」
【御題・勅題 《光》 の禅語1885-】 「宝剣寒光動 梅花雪裏春」
【御題・勅題 《光》 の禅語1886-】 「瓦礫生光真金失色」
【御題・勅題 《光》 の禅語1887-】 「金鎚影動宝剣光寒」
【御題・勅題 《光》 の禅語1888-】 「心月孤円光含万象」
【御題・勅題 《光》 の禅語1889-】 「石火莫及電光罔通」
【御題・勅題 《光》 の禅語1890-】 「如撃石火似閃電光」
【御題・勅題 《光》 の禅語1891-】 「剣刃上求人電光中垂手」
【御題・勅題 《光》 の禅語1892-】 「陰陽不到処一片好風光」
【御題・勅題 《光》 の禅語1893-】 「泥彿不渡水神光照天地」
【御題・勅題 《光》 の禅語1894-】 「月沈野水光明蔵蘭吐春山古仏心」
【御題・勅題 《光》 の禅語1895-】 「山影入門推不出月光鋪地掃不尽」
【御題・勅題 《光》 の禅語1896-】 「千峰雨霽露光冷月落松根蘿屋前」

掛軸/ 掛物・茶杓の ご希望の語句・銘を、ご希望の和尚様に書いて頂けます。
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元号索引と茶道茶書

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※当項とは別に、編年体(西暦順)の「元号一覧」と「茶道史略年表」がございます。

※「茶書」は網羅に努め、また、明治期以降のものは別項をたてます。


順 【 元号 】 :時代:   西暦   天皇 :出来事・人物 ●茶道の歴史  ◆茶書


▼ ア ▼


1 【 安永 】 :江戸: 1772-1781   後桃園・光格 :安永の御所騒動・安永噴火・田沼意次
  ◆「茶経詳説」-大典顕常・「考茶録」・「茶器価録」

2 【 安元 】 :平安: 1175-1177   高倉 :安元の大火
  ●平重盛が仏照禅師より「馬蝗絆」茶碗を授かる

3 【 安政 】 :江戸: 1855-1860   孝明 :安政地震・安政五カ国条約・安政の大獄・桜田門外の変
  ◆「法護普須磨」-千精中宗室・「後楽堂喫茶弁」-小川可進・「煎茶綺言」-売茶東牛
   ・「披間之弁」「茶湯一会集」-井伊直弼・「茶則」-速水宗達(速水宗曄)・「型物香合相撲番付」
   ・「宇治御茶壺道中記」

4 【 安貞 】 :鎌倉: 1227-1229   後堀河 :道元・大内裏焼失
  ●道元が宋より「久我肩衝茶入」を将来 また同道の藤四郎=加藤景正は製陶法を学び瀬戸焼を始める

5 【 安和 】 :平安: 968-970   冷泉・円融 :安和の変
  ●「西宮記」に「造茶使」の記述


▼ エ ▼


6 【 永延 】 :平安: 987-989   一条 :藤原元命

7 【 永観 】 :平安: 983-985   円融・花山 :慶滋保胤

8 【 永久 】 :平安: 1113-1118   鳥羽 :菅原在良

9 【 永享 】 :室町: 1429-1441   後花園 :永享の乱・新続古今和歌集
  ●一休宗純が大徳寺如意庵住持となり十日で退く・「室町殿行幸御飾記」に足利義教の行幸接待の様

10 【 永治 】 :平安: 1141-1142   崇徳・近衛 :藤原永範

11 【 永正 】 :戦国: 1504-1521   後柏原 :甲子革令・永正の乱・永正の錯乱
  ◆「君台観左右帳記」-相阿弥
  ●永正在銘の芦屋釜(根津美術館藏)・「大黒庵」在銘の釜・豊原統秋が邸内に「山里庵」を造営

12 【 永承 】 :平安: 1046-1053   後冷泉 :前九年の役

13 【 永祚 】 :平安: 989-990   一条 :藤原定子

14 【 永長 】 :平安: 1096-1097   堀河 :永長地震

15 【 永徳 】 :北朝: 1381-1383   後園融・後小松 :白蔵主・足利義満任大臣大饗次第

16 【 永仁 】 :鎌倉: 1293-1299   伏見・後伏見 :永仁の徳政令・永仁の壺

17 【 永保 】 :平安: 1081-1084   白河 :後三年の役

18 【 永万 】 :平安: 1165-1166   二条・六条 :藤原俊経

19 【 永暦 】 :平安: 1160-1161   二条 :芦手絵和漢朗詠抄

20 【 永禄 】 :戦国: 1558-1570   正親町 :永禄の変・足利義栄
  ◆「酒茶論」-蘭叔玄秀・「分類草人木」-真松斎春渓・「古伝書」-実暁

21 【 永和 】 :北朝: 1375-1379   後円融 :細川頼之
  ●足利義満が室町第(花の御所)を造営し会所を設ける

22 【 延応 】 :鎌倉: 1239-1240   四条 :後鳥羽院崩御
  ●叡尊が大茶盛を始める

23 【 延喜 】 :平安: 901-923   醍醐 :延喜の治・古今和歌集
  ●醍醐帝の仁和寺行幸の折り宇多法皇より茶の勧め・菅原道真が太宰府配所にて喫茶

24 【 延久 】 :平安: 1069-1074   後三条・白河 :記録荘園券契所
  ●成尋が入宋し神宗皇帝より茶を賜る・「参天台五台山記」

25 【 延享 】 :江戸: 1744-1748   桜町・桃園 :徳川家重
  ◆「源流茶話」「茶人行言録」「茶道霧の海」「茶友絶交論」「目さまし草」-藪内竹心

26 【 延慶 】 :鎌倉: 1308-1311   花園 :守邦親王

27 【 延元 】 :南朝: 1336-1340   後醍醐・後村上 :延元の乱
  ●大徳寺開山 宗峰妙超の没・夢窓疎石が西芳寺庭園を作庭

28 【 延長 】 :平安: 923-931   醍醐・朱雀 :清涼殿落雷事件・延喜式
  ●年料雑器として尾張長門に陶器を規定

29 【 延徳 】 :室町: 1489-1492   後土御門 :長享延徳の乱・慈照寺銀閣
  ●吉川家本「元亨釈書」紙背に十種茶勝負の記録・「一休年忌奉加帳」に珠光の名が記載

30 【 延文 】 :北朝: 1356-1361   後光厳 :足利義詮・延文百首
  ●妙心寺開山 関山慧玄の没

31 【 延宝 】 :江戸: 1673-1681   霊元 :三井高利・延宝地震
  ◆「後西院御茶湯之記」-真敬法親王・「森田久右衛門日記」-森田光久
   ・「反古庵庸軒茶之湯之留書」-藤村庸軒

32 【 延暦 】 :奈良・平安: 782-806   桓武 :平安遷都・延暦寺
  ●「百丈清規」-百丈懐海


▼ オ ▼


33 【 応安 】 :北朝: 1368-1375   後光厳・後円融 :赤松則祐・則祐肩衝

34 【 応永 】 :室町: 1394-1428   後小松・称光 :応永の乱・応永の外寇
  ●日明貿易・足利義満が北山山荘(金閣寺)を造営・世阿弥「風姿花伝」・東寺南大門前に一服一銭の茶店
   ・「教言卿記」に「備前茶壷」の記事・伏見宮貞成親王が地下人らと雲脚茶会 (「看聞御記」)

35 【 応長 】 :鎌倉: 1311-1312   花園 :中園太相国暦記

36 【 応徳 】 :平安: 1084-1087   白河・堀河 :清原家衡・藤原清衡

37 【 応仁 】 :室町: 1467-1469   後土御門 :応仁文明の乱
  ●専阿弥(田中千阿弥)ら同朋衆が細川勝元により追放 ・村田珠光が山科言国に大口袴を注文

38 【 応保 】 :平安: 1161-1163   村上 :藤原忠実・平時忠

39 【 応和 】 :平安: 961-964   村上 :小野道風


▼ カ ▼


40 【 嘉永 】 :江戸: 1848-1855   孝明 :日米和親条約・嘉永の大火・徳川家定
  ◆「東都水屋帳」「彦根水屋帳」-井伊直弼・「賞茶或問」磯辺忠貫・「煎茶訣」-深田精一

41 【 嘉応 】 :平安: 1169-1171   高倉 :嘉応の強訴

42 【 嘉吉 】 :室町: 1441-1444   後花園 :嘉吉の乱・禁闕の変・嘉吉の徳政一揆
  ●「看聞御記」に「芦屋釜」の記述

43 【 嘉慶 】 :北朝: 1387-1389   後小松 :春屋妙葩

44 【 嘉元 】 :室町: 1303-1306   後二条 :嘉元の乱

45 【 嘉承 】 :平安: 1106-1108   堀河・鳥羽 :源季房
  ◆「大観茶論」-徽宗皇帝

46 【 嘉祥 】 :平安: 848-851   仁明・文徳 :仁明帝崩御

47 【 嘉禎 】 :鎌倉: 1235-1238   四条 :明月記・藤原定家

48 【 嘉保 】 :平安: 1094-1096   堀河 :白河法皇・永長の大田楽

49 【 嘉暦 】 :鎌倉: 1326-1329   後醍醐 :嘉暦の騒動

50 【 嘉禄 】 :鎌倉: 1225-1227   後堀河 :九条頼経

51 【 寛永 】 :江戸: 1624-1645   後水尾・明正・後光明 :寛永の三筆・寛永の飢饉・紫衣事件・島原の乱
  ◆「松花堂茶会記」-松花堂昭乗・「数寄聞書」-細川三斎・「長闇堂記」-久保権大夫
   ・「茶湯百首歌」-藤重藤好・「小堀遠州茶湯置合之留」

52 【 寛延 】 :江戸: 1748-1751   桃園 :寛延一揆・朝鮮通信使
  ◆「梅山種茶譜略」-高遊外(売茶翁)

53 【 寛喜 】 :鎌倉: 1229-1232   後堀河 :寛喜の飢饉

54 【 寛元 】 :鎌倉: 1243-1247   後嵯峨・後深草 :九条頼嗣・鎌倉大仏

55 【 寛弘 】 :平安: 1004-1013   一条・三条 :拾遺和歌集・藤原伊周

56 【 寛治 】 :平安: 1087-1094   堀河 :源義家・清原家衡

57 【 寛正 】 :室町: 1461-1466   後花園・後土御門 :寛正の法難・長禄寛正の飢饉
  ●足利義政が正倉院御物の香木「蘭奢待」を拝領・池坊専慶が立華の名手として称賛

58 【 寛政 】 :江戸: 1789-1801   光格 :寛政の改革・寛政異学の禁・寛政暦・松平定信
  ◆「清風瑣言」-上田秋成・「古今名物類聚」-松平不昧・「喫茶指掌編」-速水宗達
   ・「御茶事御掟」・「茶道訓」-松平定信・「茶道早合点」-珍阿

59 【 寛徳 】 :平安: 1044-1046   後朱雀・後冷泉 :寛徳の荘園整理令

60 【 寛和 】 :平安: 985-987   花山・一条 :寛和の変・往生要集

61 【 寛仁 】 :平安: 1017-1021   後一条 :刀伊の入寇

62 【 寛平 】 :平安: 889-898   宇多・醍醐 :寛平の治日本三代実録・菅原道真

63 【 寛文 】 :江戸: 1661-1673   後西・霊元 :萬福寺・寛文地震
  ◆「清巖禅師茶事十六ケ条」-清巌宗渭・「江岑夏書」-千江岑宗左・「細川三斎茶湯書」-細川三斎
   ・「石州侘びの文」-片桐石州・「熊田与玄茶書」-熊田与玄

64 【 寛保 】 :江戸: 1741-1744   桜町 :寛保の洪水・公事方御定書
  ●三谷宗鎮の没・一燈宗室が「今日庵」を修復・如心斎宗左が利休150回忌に大徳寺聚光院「閑隠席」を改修
   ・鴻池了瑛が大徳寺玉林院に「蓑庵」「霞床席」を造営・如心斎、一燈、川上不白らが七事式を制定

65 【 観応 】 :北朝: 1350-1352   崇光・後光厳 :観応の擾乱
  ●「慕帰絵詞」に天目茶碗 茶筅 棗 茶釜 風炉等が描かれる


▼ キ ▼


66 【 久安 】 :平安: 1145-1151   近衛 :祇園闘乱事件

67 【 久寿 】 :平安: 1154-1156   近衛・後白河 :藤原頼長

68 【 享徳 】 :室町: 1452-1455   後花園 :享徳の乱・一条兼良

69 【 享保 】 :江戸: 1716-1736   中御門・桜町 :享保の改革・享保の飢饉
  ◆「宗知秘伝抄」「県宗知茶書」「庭作心得書」-県宗知・「茶道望月集」-風後庵又夢(久保可季)
   ・「茶祖珠光伝」-大心義統・「茶湯古事談」-近松茂矩・「池坊茶書」-池坊専好
   ・「槐記」-近衛家熈+山科道安

70 【 享禄 】 :戦国: 1528-1532   後奈良 :堺公方・狩野正信

71 【 享和 】 :江戸: 1801-1804   光格 :伊能忠敬・高田屋嘉兵衛・蝦夷奉行
  ◆「心の双紙」-松平定信・「煎茶仕用集」-大枝流芳


▼ ケ ▼


72 【 慶安 】 :江戸: 1648-1652   後光明 :慶安の変・慶安御触書
  ◆「織田三五郎遺品分配目録」-織田長好

73 【 慶雲 】 :奈良: 704-708   文武・元明 :慶雲の改革

74 【 慶応 】 :江戸: 1865-1868   孝明・明治 :徳川慶喜・大政奉還・戊辰戦争
  ●小堀宗中の没・玄々斎宗室が孝明帝に献茶儀・大田垣蓮月が神光院に移る

75 【 慶長 】 :安土桃山: 1596-1615   後陽成・後水尾 :慶長の役・慶長遣欧使節・慶長地震・徳川家康
  ◆「黒田如水茶定書」-黒田如水・「慶長御尋書」-小堀遠州・「宗春翁茶道聞書」-針屋宗春
   ・「吉田織部伝書」「古織部相伝書」「茶道秘伝」-古田織部・「有楽斎茶湯日記」・「僊林」

76 【 建永 】 :鎌倉: 1206-1207   土御門 :建永の法難

77 【 建久 】 :鎌倉: 1190-1199   後鳥羽・土御門 :鎌倉幕府
  ●栄西が平戸に冨春園・冨春庵を開き 背振山石上にも茶を植え また聖福寺を博多に開山

78 【 建治 】 :鎌倉: 1275-1278   後宇多 :九州探題

79 【 建長 】 :鎌倉: 1249-1256   後深草 :宗尊親王・建長寺

80 【 建徳 】 :南朝: 1370-1372   長慶 :懐良親王

81 【 建仁 】 :鎌倉: 1201-1204   土御門 :建仁寺・栄西・源実朝・北条時政

82 【 建保 】 :鎌倉: 1213-1219   順徳 :公暁
  ●栄西が源実朝に「喫茶養生記」を献上

83 【 建武 】 :北朝・南朝: 1334-1336(南朝) 1338(北朝)   後醍醐 :建武の新政
  ●「二条河原落首」に茶寄合の盛んな様の記述・「建武式目」にて足利尊氏が茶寄合を禁止

84 【 建暦 】 :鎌倉: 1211-1213   順徳 :方丈記・和田合戦

85 【 乾元 】 :鎌倉: 1302-1303   後二条 :北条実政

86 【 元永 】 :平安: 1118-1120   鳥羽 :元永の飢饉

87 【 元応 】 :鎌倉: 1319-1321   後醍醐 :二条良基
  ●「仏日庵公物目録」に多数の唐物唐絵の記述

88 【 元亀 】 :戦国: 1570-1573   正親町 :元亀争乱・元亀の法難・足利義昭
  ◆「烏鼠集四巻書」-湘東一枝

89 【 元久 】 :鎌倉: 1204-1206   土御門 :新古今和歌集・北条義時

90 【 元慶 】 :平安: 877-885   陽成・光孝 :元慶の飢饉・日本文徳天皇実録
  ●季御読経を二期とし衆僧へ引茶

91 【 元弘 】 :鎌倉・南朝: 1331-1334   後醍醐 :元弘の乱

92 【 元亨 】 :鎌倉: 1321-1324   後醍醐 :元亨釈書 ●後醍醐帝の近臣が闘茶

93 【 元治 】 :江戸: 1864-1865   孝明 :元治の変(蛤御門の変)・池田屋事件
  ●小堀宗本の没・片桐宗猿の没・藪内家「燕庵」が元治の大火で類焼

94 【 元中 】 :南朝: 1384-1392   後亀山・後小松 :元中一統

95 【 元徳 】 :鎌倉・北朝: 1329-1331 1332(北朝)   後醍醐・光厳 :元徳二年七夕御会和歌懐紙
  ●「金沢貞顕書状」に唐物茶湯の流行の記載

96 【 元和 】 :江戸: 1615-1624   後水尾 :元和偃武・元和の殉教・徳川秀忠
  ◆「小堀遠州辛酉紀行」-小堀遠州・「喫茶雑話」-茶竹子・「駿府御分物御道具帳」

97 【 元仁 】 :鎌倉: 1224-1225   後堀河 :評定衆

98 【 元文 】 :江戸: 1736-1741   桜町 :徳川吉宗・元文の黒船
  ●鴻池道億の没・近衛家熈の没・伊藤喜斎の没・尾形乾山「佐野伝書」・永谷宗円が青製煎茶製法を考案
   ・如心斎宗左が利休150回忌に柤堂建立・一燈宗室が利休150回忌の茶会
   ・川上不白が如心斎より皆伝を受け宗雪の名

99 【 元暦 】 :平安: 1184-1185   後鳥羽 :壇ノ浦の合戦

100 【 元禄 】 :江戸: 1688-1704   東山 :元禄文化・柳沢吉保・赤穂事件・元禄地震
  ◆「茶道便蒙抄」「茶道要録」-山田宗偏・「南方録」「南方録来謂」-南坊宗啓
   ・「茶湯献立指南」「茶之湯三伝集」「茶湯評林」「茶之湯故実奥儀鈔」「茶之湯六宗匠伝記」-遠藤元閑
   ・「伊達綱村茶会記」-伊達綱村・「実山茶湯覚書」-立花実山・「三礼口訣」-貝原益軒
   ・「随流斎延紙ノ書」-千随流斎宗佐・「茶話指月集」-久須美疎安
   ・「杉木普斎伝書」「和漢陶器鑑定便覧」「旁求茶会記」


▼ コ ▼


101 【 弘安 】 :鎌倉: 1278-1288   後宇多・伏見 :弘安の役・北条貞時
  ●「沙石集」に牛飼いが僧侶の飲む茶に興味を示した説話

102 【 弘化 】 :江戸: 1845-1848   仁孝・孝明 :弘化地震・徳川家慶
  ◆「入門記」-井伊直弼

103 【 弘治 】 :戦国: 1555-1558   後奈良・正親町 :三子教訓状
  ◆「池永宗作茶書」「紹鴎侘の文」「紹鴎双六の文」「紹鴎茶湯百首」-武野紹鴎

104 【 弘長 】 :平安: 1261-1264   亀山 :弘長新制
  ●叡尊が北条実時の招きで鎌倉へ下向の折り諸宿で儲茶

105 【 弘仁 】 :平安: 810-824   嵯峨・淳和 :藤原薬子
  ●永忠が嵯峨帝に茶を献ず・大内裏茶園

106 【 弘和 】 :南朝: 1381-1384   長慶・後亀山 :仙源抄・新葉和歌集

107 【 康安 】 :北朝: 1361-1362   後孝厳 :斯波義将・康安地震

108 【 康永 】 :北朝: 1342-1345   光明 :夢中問答集
  ●「祇園社家記録」に茶勝負の点取表(本非十種次第)の記載・闘茶盛んに

109 【 康応 】 :北朝: 1389-1390   後小松 :康応の外寇

110 【 康元 】 :鎌倉: 1256-1257   後深草 :近衛兼経

111 【 康治 】 :平安: 1142-1144   近衛 :待賢門院璋子

112 【 康正 】 :室町: 1455-1457   後花園 :酬恩庵・一休宗純
  ●興福寺大乗院にて年始に茶始めの十種茶

113 【 康平 】 :平安: 1058-1065   後冷泉 :源頼義

114 【 康保 】 :平安: 964-968   村上・冷泉 :藤原実頼

115 【 康暦 】 :北朝: 1379-1381   後円融 :康暦の政変

116 【 康和 】 :平安: 1099-1104   堀河 :康和地震

117 【 興国 】 :南朝: 1340-1347   後村上 :北畠親房


▼ サ ▼


118 【 斉衡 】 :平安: 854-857   文徳 :藤原良房


▼ シ ▼


119 【 至徳 】 :北朝: 1384-1387   後小松 :観阿弥清次

120 【 治安 】 :平安: 1021-1024   後一条 :藤原資業

121 【 治承 】 :平安: 1177-1181   高倉・安徳 :治承・寿永の乱

122 【 治暦 】 :平安: 1065-1069   後冷泉・後三条 :治暦の荘園整理令

123 【 寿永 】 :平安: 1182-1184   安徳・後鳥羽 :治承・寿永の乱

124 【 朱鳥 】 :飛鳥: 686-686   天武 :大津皇子

125 【 正安 】 :鎌倉: 1299-1302   後伏見・後二条 :正安元年五種歌合
  ●「金沢文庫文書」中の「金沢貞顕書状」に茶の贈与に関する記載多数

126 【 正応 】 :鎌倉: 1288-1293   伏見 :久明親王・平頼綱

127 【 正嘉 】 :鎌倉: 1257-1259   後深草 :正嘉の大地震

128 【 正慶 】 :鎌倉・北朝: 1332-1334   光厳 :北条守時
  ●光厳帝の延臣が飲茶勝負

129 【 正元 】 :鎌倉: 1259-1260   後深草・亀山 :正元二年院落書・頓阿

130 【 正治 】 :鎌倉: 1199-1201   土御門 :源頼家

131 【 正中 】 :鎌倉: 1324-1326   後醍醐 :正中の変・建長寺船

132 【 正長 】 :室町: 1428-1429   称光・後花園 :正長の土一揆・足利義教

133 【 正徳 】 :江戸: 1711-1716   中御門 :正徳の治・徳川家継
  ◆「家之茶会」-近衛家熈・「怡渓和尚茶談」-怡渓宗悦

134 【 正平 】 :南朝: 1347-1370   後村上・長慶 :正平一統・正平地震
  ●「菟玖波集」

135 【 正保 】 :江戸: 1645-1648   後光明 :徳川家光・鄭成功・沢庵宗彭
  ◆「小堀遠州書捨文」-小堀遠州・「松屋日記」-松屋久重・「遠州口切帳」・「遠州御蔵之帳」・「遠州壁書」

136 【 正暦 】 :平安: 990-995   一条 :東三条院

137 【 正和 】 :鎌倉: 1312-1317   花園 :北条高時

138 【 承安 】 :平安: 1171-1175   高倉 :法然
  ●後白河法皇50の賀に煎茶具を仁和寺より借用

139 【 承応 】 :江戸: 1652-1655   後光明・後西 :承応の変・徳川家綱
  ◆「千利休由緒書」-千逢源斎宗左・「数寄道次第」

140 【 承久 】 :鎌倉: 1219-1222   順徳・仲恭・後堀河 :承久の乱

141 【 承元 】 :鎌倉: 1207-1211   土御門・順徳 :承元の法難
  ●明恵が栄西より茶の種を贈られ栂尾高山寺に植える・「漢柿形茶壺(柿蔕茶入)」 ◆「喫茶養生記」-栄西

142 【 承徳 】 :平安: 1097-1099   堀河 :源師時

143 【 承平 】 :平安: 931-938   朱雀 :承平天慶の乱

144 【 承保 】 :平安: 1074-1077   白河 :藤原教通

145 【 承暦 】 :平安: 1077-1081   白河 :承暦内裏歌合

146 【 承和 】 :平安: 834-848   仁明 :承和の変

147 【 昭和 】 :昭和: 1926-1989   昭和 :第二次世界大戦・高度経済成長

148 【 昌泰 】 :平安: 898-901   醍醐 :昌泰の変

149 【 貞永 】 :鎌倉: 1232-1233   後堀河・四条 :御成敗式目

150 【 貞応 】 :鎌倉: 1222-1224   後堀河 :北条泰時

151 【 貞観 】 :平安: 859-877   清和・陽成 :応天門の変・貞観噴火・貞観地震
  ●「安祥寺伽藍縁起流記資財帳」に煎茶具の記述

152 【 貞享 】 :江戸: 1684-1688   霊元・東山 :貞享暦
  ◆「数寄屋工法集」-伊藤景治

153 【 貞元 】 :平安: 976-978   円融 :讃岐大地震

154 【 貞治 】 :北朝: 1362-1368   後光厳 :貞治の変・足利義満
  ◆「仏日庵公物目録」 ●佐々木道誉が百服の本非茶勝負を催す

155 【 貞和 】 :北朝: 1345-1350   光明・崇光 :年中行事歌合

156 【 神亀 】 :奈良: 724-729   聖武 :長屋王の変

157 【 神護景雲 】 :奈良: 767-770   称徳 (孝謙重祚) :和気清麻呂


▼ タ ▼


158 【 大永 】 :戦国: 1521-1528   後柏原・後奈良 :寧波の乱・大永の五月崩れ
  ◆「御飾記」-相阿弥・「長歌茶湯物語」-伝相阿弥
   ●村田宗珠が珠光相伝の「君台観左右帳記」を尊鎮法親王へ書写・池坊専応「花伝書」
   ・宗長が大徳寺真珠庵に銭と天目茶碗50個を寄進・千宗易が生誕

159 【 大化 】 :飛鳥: 645-650   孝徳 :大化の改新

160 【 大治 】 :平安: 1126-1131   崇徳 :白河法皇崩御

161 【 大正 】 :大正: 1912-1926   大正 :大正デモクラシー・第一次世界大戦・関東大震災

162 【 大同 】 :平安: 806-810   平城・嵯峨 :藤原冬嗣
  ●最澄が茶の種を将来植樹(日吉茶園)

163 【 大宝 】 :飛鳥: 701-704   文武 :大宝律令・庚午年籍


▼ チ ▼


164 【 長寛 】 :平安: 1163-1165   二条 :三十三間堂

165 【 長久 】 :平安: 1040-1044   後朱雀 :長久の荘園整理令

166 【 長享 】 :室町: 1487-1489   後土御門 :長享延徳の乱・加賀一向一揆・足利義尚
  ●村田珠光が猪苗代兼載から「心敬僧都庭訓」を授与

167 【 長元 】 :平安: 1028-1037   後一条・後朱雀 :長元の乱・藤原頼道

168 【 長治 】 :平安: 1104-1106   堀河 :源広綱朝臣歌合

169 【 長承 】 :平安: 1132-1135   崇徳 :平忠盛・相撲立詩歌合・中宮亮顕輔家歌合(若狭切)

170 【 長徳 】 :平安: 995-999   一条 :長徳の変

171 【 長保 】 :平安: 999-1004   一条 :藤原彰子
  ●「東寺宝蔵目録」に茶碗の記述

172 【 長暦 】 :平安: 1037-1040   後朱雀 :源大納言歌合

173 【 長禄 】 :室町: 1457-1461   後花園 :長禄の変・長禄寛正の飢饉
  ◆「清巌茶話」-清巌正徹

174 【 長和 】 :平安: 1013-1017   三条・後一条 :藤原道長
  ●三条帝が茶碗等を彰子妍子らに贈る・藤原道長の喫茶


▼ テ ▼


175 【 天安 】 :平安: 857-859   文徳・清和 :円珍・平安京洪水

176 【 天永 】 :平安: 1110-1113   鳥羽 :大江匡房・伊豆七島噴火

177 【 天延 】 :平安: 973-976   円融 :蜻蛉日記
  ●「親信卿記」に「茶七十枚」の記述

178 【 天応 】 :奈良: 781-782   光仁・桓武 :藤原小黒麻呂

179 【 天喜 】 :平安: 1053-1058   後冷泉 :平等院阿弥陀堂・安倍貞任
  ◆「茶録」-蔡襄

180 【 天慶 】 :平安: 938-947   朱雀・村上 :承平天慶の乱・新皇

181 【 天元 】 :平安: 978-983   円融 :羅城門転倒

182 【 天治 】 :平安: 1124-1126   崇徳 :中尊寺・催馬楽抄・為隆卿記
  ●「碧巌録」-圜悟克勤

183 【 天授 】 :南朝: 1375-1381   長慶 :天授千首・南朝五百番歌合

184 【 天正 】 :安土桃山: 1573-1593   正親町 :天正遣欧使節・天正の地割・天正地震・織田信長
  ◆「信長茶会記」-津田宗及・「宗湛日記」-神屋宗湛
   ・〈利休台子かざり様の記〉〈利休客の次第〉「利休百会記」-千利休
   ・「茶器名物集」「山上宗二記」-山上宗二・「北野大茶湯之記」

185 【 天承 】 :平安: 1131-1132   崇徳 :長承の飢饉

186 【 天長 】 :平安: 824-834   淳和・仁明 :令義解・清原夏野
  ●弘仁期の「凌雲集」「文華秀麗集」また「経国集」中にも茶の詩

187 【 天徳 】 :平安: 957-961   村上 :天徳内裏歌合

188 【 天和 】 :江戸: 1681-1684   霊元 :天和の治・徳川綱吉
  ◆「茶湯之花生様」-杉木普斎

189 【 天仁 】 :平安: 1108-1110   鳥羽 :浅間山噴火

190 【 天平 】 :奈良: 729-749   聖武 :墾田永年私財法
  ●行茶之儀・引茶之儀

191 【 天平感宝 】 :奈良: 749-749   聖武 :「天感」「感宝」
  ●奈良時代に行基が茶木を植えた旨「東大寺要録」に記載

192 【 天平勝宝 】 :奈良: 749-757   孝謙 :大仏開眼・鑑真来日

193 【 天平神護 】 :奈良: 765-767   称徳 (孝謙重祚) :道鏡

194 【 天平宝字 】 :奈良: 757-765   孝謙・淳仁・称徳 (孝謙重祚) :万葉集
  ◆「茶経」-陸羽・「煎茶水印」-張又新

195 【 天福 】 :鎌倉: 1233-1234   四条 :仲恭天皇崩御・後堀河天皇崩御

196 【 天文 】 :戦国: 1532-1555   後奈良 :天文法華の乱・足利義輝
  ◆「松屋会記」-松屋久政・「天王寺屋会記」-津田宗達・「紹鴎袋棚記」-武野紹鴎
   ・「今井宗久茶湯書抜」-今井宗久・「茶具備討集」-一漚軒宗金

197 【 天保 】 :江戸: 1831-1845   仁孝 :天保の改革・天保の飢饉・天保暦
  ◆「陶器指南」-欽古堂亀祐・「茶人系譜」-鈴木政通・「茶人大系譜」-伊勢茂美・「茶器録」-花月庵鶴翁
   ・「茶人徒然草」-省吾庵主人・「喫茶敲門瓦子」-藤井維石・「北野大茶湯図」-浮田一慧

198 【 天明 】 :江戸: 1781-1789   光格 :天明の飢饉・天明の大火・天明の打ちこわし・宝暦天明文化
  ◆「逾好日記」「未央先生覚書」-酒井宗雅・「茶道秘要録」-守貫・「会席料理集」-禿箒子
   ・「茶道論」-河田直道・「又玄夜話」-千一燈宗室

199 【 天養 】 :平安: 1144-1145   近衛 :甲子革令

200 【 天暦 】 :平安: 947-957   村上 :藤原忠平・陽成院崩御
  ●「仁和寺御室御物実録」に煎茶具の記述・空也の大福茶

201 【 天禄 】 :平安: 970-973   円融 :藤原兼通
  ●良源が「廿六箇条起請」にて煎茶の饗応を禁ず


▼ ト ▼


202 【 徳治 】 :鎌倉: 1306-1308   後二条・花園 :覚山尼


▼ ニ ▼


203 【 仁安 】 :平安: 1166-1169   六条・高倉 :平清盛

204 【 仁治 】 :鎌倉: 1240-1243   四条・後嵯峨 :北条経時

205 【 仁寿 】 :平安: 851-854   文徳 :葛原親王

206 【 仁和 】 :平安: 885-889   光孝・宇多 :仁和寺・仁和地震

207 【 仁平 】 :平安: 1151-1154   近衛 :詞花和歌集


▼ ハ ▼


208 【 白雉 】 :飛鳥: 650-654   孝徳 :中大兄皇子


▼ フ ▼


209 【 文安 】 :室町: 1444-1449   後花園 :文安の麹騒動
  ●「下学集」に「雲脚」の記述

210 【 文永 】 :鎌倉: 1264-1275   亀山・後宇多 :文永の役・惟康親王・北条時宗
  ●南浦紹明が中国径山寺より台子 茶具 茶典7部を将来 (のち夢窓疎石に伝わる)

211 【 文応 】 :鎌倉: 1260-1261   亀山 :立正安国論

212 【 文化 】 :江戸: 1804-1818   光格・仁孝 :化政文化・徳川家斉・文化の大火・文化地震
  ◆「瀬戸陶器濫觴」-松平不昧・「茶湯由来記」-松浦鎮信・「古今茶人花押藪」-鈴木政通
   ・「続茶人花押藪」-河津蓬莱・「名物釜記」-荒井一掌・「老の波」-松平定信・「茶話真向翁」-関竹泉
   ・「茶旨略」-速水宗達・「茶道筌蹄」-稲垣休叟・「茶道聞書集」-如心斎+不白・(「蒲庵稿」-古渓宗陳)

213 【 文亀 】 :戦国: 1501-1504   後柏原 :辛酉革命・足利義澄
  ◆「心の一紙」「お尋ねの事」-村田珠光
  ●志野宗信あて宗祗書状に珠光の名が記載・三条西実隆が六畳敷書院を求め四畳半に改め邸内に移建

214 【 文久 】 :江戸: 1861-1864   孝明 :文久遣欧使節・文久の改革・文久の政変・薩英戦争・和宮降嫁
  ●山田宗学の没・初代 清風与平の没・前田斉泰が「成巽閣」「清香軒」を造営

215 【 文治 】 :鎌倉: 1185-1190   後鳥羽 :文治の勅許・文治地震・源頼朝

216 【 文正 】 :室町: 1466-1467   後土御門 :文正の政変

217 【 文政 】 :江戸: 1818-1831   仁孝 :化政文化・異国船打払令・シーボルト
  ◆「旦入日記」-樂旦入・「竹田荘茶説」「三十六茶撰」-田能村竹田
   ・「茶柤的伝」「今井宗久茶湯書抜」-稲垣休叟・「売茶翁茶器図」-木村孔陽・「喫茶指掌編」-速水宗達
   ・「茶器名物図彙」-草間直方・「禅茶録」-寂庵宗沢・「老の波」-松平定信・「木芽説」-前田夏蔭
   ・「雲州松平家御蔵帳」

218 【 文中 】 :南朝: 1372-1375   長慶 :今川了俊

219 【 文和 】 :北朝: 1352-1356   後光厳 :足利直義
  ●文和在銘の天明釜が鎌倉の極楽律寺に伝存

220 【 文保 】 :鎌倉: 1317-1319   花園・後醍醐 :文保の和談

221 【 文明 】 :室町: 1469-1487   後土御門 :応仁文明の乱・都鄙合体
  ◆「君台観左右帳記」-能阿弥 ●古市胤栄が古市澄胤ら一族若党と淋汗茶湯・幸阿弥道長の没
   ・足利義政が東山山荘を造営し東求堂同仁斎を設ける・「御湯殿上日記」に宮中の茶湯に関する記事
   ・村田珠光が一休宗純に参禅し圜悟克勤の墨蹟を授与

222 【 文暦 】 :鎌倉: 1234-1235   四条 :新勅撰和歌集

223 【 文禄 】 :安土桃山: 1593-1596   後陽成 :文禄の役・太閤検地・豊臣秀吉
  ●豊臣秀吉が肥前陣中で黄金茶室の茶会・樂常慶が「天下一ちゃわんやき吉左衛門」と称
   ・南坊宗啓が南宗寺を出る・高山右近が神屋宗湛を招いて茶会・小堀遠州が父と松屋久政の茶会に
   ・徳川家康と蒲生氏郷が「千少庵赦免状」・「田中、天下一宗慶」の獅子香炉
   ・藪内紹智が春屋宗園より「剣仲」の号・古田織部が伏見「望覚庵」に松屋久好らを招き茶会


▼ ヘ ▼


224 【 平治 】 :平安: 1159-1160   二条 :平治の乱

225 【 平成 】 :平成: 1989-(2019)   今上 :冷戦終結・阪神淡路大震災・東日本大震災


▼ ホ ▼


226 【 保安 】 :平安: 1120-1124   鳥羽・崇徳 :内蔵頭長実家歌合

227 【 保延 】 :平安: 1135-1141   崇徳 :豊明節会記・台記

228 【 保元 】 :平安: 1156-1159   後白河・二条 :保元の乱

229 【 宝永 】 :江戸: 1704-1711   東山・中御門 :宝永地震・宝永噴火・徳川家宣
  ◆「喫去南方録続録」「喫茶南方録細語」「喫茶続録弁要」「岐路弁疑」「南坊無垢録覚書」-立花実山
   ・「貞要集」-松本見休

230 【 宝亀 】 :奈良: 770-781   光仁 :宝亀の乱
  ●天平期よりこの頃まで「正倉院文書」に「荼」の文字が多数散見

231 【 宝治 】 :鎌倉: 1247-1249   後深草 :宝治合戦・北条時頼

232 【 宝徳 】 :室町: 1449-1452   後花園 :足利義政・龍安寺
  ●「正徹物語」に「茶数奇」「茶呑」「茶くらい」の記述

233 【 宝暦 】 :江戸: 1751-1764   桃園・後桜町 :宝暦事件・宝暦暦・宝暦天明文化
  ◆「青湾茶話」-大枝流芳・「宗旦百年忌百会扣」-千一燈宗室


▼ マ ▼


234 【 万延 】 :江戸: 1860-1861   孝明 :万延遣米使節・万延金・徳川家茂
  ◆「御流儀御伝授」「閑夜茶話」-井伊直弼・「利休居士茶之湯口伝」-千精中宗室

235 【 万治 】 :江戸: 1658-1661   後西 :万治の大火・朱舜水
  ◆「沢庵和尚茶器詠歌集」-沢庵宗彭・「玩貨名物記」

236 【 万寿 】 :平安: 1024-1028   後一条 :万寿地震・但波公親


▼ メ ▼


237 【 明応 】 :戦国: 1492-1501   後土御門・後柏原 :明応の政変・明応地震・足利義稙
  ●「新撰菟玖波集」

238 【 明治 】 :明治: 1868-1912   明治 :明治維新・日清戦争・日露戦争

239 【 明徳 】 :北朝: 1390-1394   後小松 :明徳の和約・明徳の乱

240 【 明暦 】 :江戸: 1655-1658   後西 :明暦の大火
  ◆「宗旦示遺書」-千宗旦

241 【 明和 】 :江戸: 1764-1772   後桜町・後桃園 :徳川家治・明和の大火・明和の三美人
  ◆「風流茶人気質」-永井堂亀友・「贅言」-松平不昧・「茶道談真砂又玄夜話」「茶道浜真砂」-千一燈宗室
   ・「茶道早合点」-珍阿・「松屋名物集」-井上平五郎・「茶道五度之書」-清水柳渓・「茶事交会一致」


▼ ヨ ▼


242 【 養老 】 :奈良: 717-724   元正 :日本書紀・藤原不比等

243 【 養和 】 :平安: 1181-1182   安徳 :養和の飢饉


▼ リ ▼


244 【 暦応 】 :北朝: 1338-1342   光明 :天龍寺船・足利尊氏
  ●徹翁義亨が大徳寺第一世住持となる

245 【 暦仁 】 :鎌倉: 1238-1239   四条 :藤原経範


▼ レ ▼


246 【 霊亀 】 :奈良: 715-717   元正 :第8次遣唐使

247 【 令和 】 :令和: (2019)-

▼ ワ ▼


248 【 和銅 】 :飛鳥・奈良: 708-715   元明 :平城遷都・古事記風土記

元号一覧と茶道史

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※当項とは別に、50音順の「元号一覧(索引)」と「茶道史略年表」がございます。

※「茶書」は網羅に努め、また、明治期以降のものは別項をたてます。


順 【 元号 】 :時代:   西暦   天皇 :出来事・人物 ●茶道の歴史  ◆茶書


1 【 大化 】 :飛鳥: 645-650   孝徳 :大化の改新

2 【 白雉 】 :飛鳥: 650-654   孝徳 :中大兄皇子

3 【 朱鳥 】 :飛鳥: 686-686   天武 :大津皇子

4 【 大宝 】 :飛鳥: 701-704   文武 :大宝律令・庚午年籍

5 【 慶雲 】 :奈良: 704-708   文武・元明 :慶雲の改革

6 【 和銅 】 :飛鳥・奈良: 708-715   元明 :平城遷都・古事記風土記

7 【 霊亀 】 :奈良: 715-717   元正 :第8次遣唐使

8 【 養老 】 :奈良: 717-724   元正 :日本書紀・藤原不比等

9 【 神亀 】 :奈良: 724-729   聖武 :長屋王の変

10 【 天平 】 :奈良: 729-749   聖武 :墾田永年私財法
  ●行茶之儀・引茶之儀

11 【 天平感宝 】 :奈良: 749-749   聖武 :「天感」「感宝」
  ●奈良時代に行基が茶木を植えた旨「東大寺要録」に記載

12 【 天平勝宝 】 :奈良: 749-757   孝謙 :大仏開眼・鑑真来日

13 【 天平宝字 】 :奈良: 757-765   孝謙・淳仁・称徳 (孝謙重祚) :万葉集
  ◆「茶経」-陸羽・「煎茶水印」-張又新

14 【 天平神護 】 :奈良: 765-767   称徳 (孝謙重祚) :道鏡

15 【 神護景雲 】 :奈良: 767-770   称徳 (孝謙重祚) :和気清麻呂

16 【 宝亀 】 :奈良: 770-781   光仁 :宝亀の乱
  ●天平期よりこの頃まで「正倉院文書」に「荼」の文字が多数散見

17 【 天応 】 :奈良: 781-782   光仁・桓武 :藤原小黒麻呂

18 【 延暦 】 :奈良・平安: 782-806   桓武 :平安遷都・延暦寺
  ●「百丈清規」-百丈懐海

19 【 大同 】 :平安: 806-810   平城・嵯峨 :藤原冬嗣
  ●最澄が茶の種を将来植樹(日吉茶園)

20 【 弘仁 】 :平安: 810-824   嵯峨・淳和 :藤原薬子
  ●永忠が嵯峨帝に茶を献ず・大内裏茶園

21 【 天長 】 :平安: 824-834   淳和・仁明 :令義解・清原夏野
  ●弘仁期の「凌雲集」「文華秀麗集」また「経国集」中にも茶の詩

22 【 承和 】 :平安: 834-848   仁明 :承和の変

23 【 嘉祥 】 :平安: 848-851   仁明・文徳 :仁明帝崩御

24 【 仁寿 】 :平安: 851-854   文徳 :葛原親王

25 【 斉衡 】 :平安: 854-857   文徳 :藤原良房

26 【 天安 】 :平安: 857-859   文徳・清和 :円珍・平安京洪水

27 【 貞観 】 :平安: 859-877   清和・陽成 :応天門の変・貞観噴火・貞観地震
  ●「安祥寺伽藍縁起流記資財帳」に煎茶具の記述

28 【 元慶 】 :平安: 877-885   陽成・光孝 :元慶の飢饉・日本文徳天皇実録
  ●季御読経を二期とし衆僧へ引茶

29 【 仁和 】 :平安: 885-889   光孝・宇多 :仁和寺・仁和地震

30 【 寛平 】 :平安: 889-898   宇多・醍醐 :寛平の治日本三代実録・菅原道真

31 【 昌泰 】 :平安: 898-901   醍醐 :昌泰の変

32 【 延喜 】 :平安: 901-923   醍醐 :延喜の治・古今和歌集
  ●醍醐帝の仁和寺行幸の折り宇多法皇より茶の勧め・菅原道真が太宰府配所にて喫茶

33 【 延長 】 :平安: 923-931   醍醐・朱雀 :清涼殿落雷事件・延喜式
  ●年料雑器として尾張長門に陶器を規定

34 【 承平 】 :平安: 931-938   朱雀 :承平天慶の乱

35 【 天慶 】 :平安: 938-947   朱雀・村上 :承平天慶の乱・新皇

36 【 天暦 】 :平安: 947-957   村上 :藤原忠平・陽成院崩御
  ●「仁和寺御室御物実録」に煎茶具の記述・空也の大福茶

37 【 天徳 】 :平安: 957-961   村上 :天徳内裏歌合

38 【 応和 】 :平安: 961-964   村上 :小野道風

39 【 康保 】 :平安: 964-968   村上・冷泉 :藤原実頼

40 【 安和 】 :平安: 968-970   冷泉・円融 :安和の変
  ●「西宮記」に「造茶使」の記述

41 【 天禄 】 :平安: 970-973   円融 :藤原兼通
  ●良源が「廿六箇条起請」にて煎茶の饗応を禁ず

42 【 天延 】 :平安: 973-976   円融 :蜻蛉日記
  ●「親信卿記」に「茶七十枚」の記述

43 【 貞元 】 :平安: 976-978   円融 :讃岐大地震

44 【 天元 】 :平安: 978-983   円融 :羅城門転倒

45 【 永観 】 :平安: 983-985   円融・花山 :慶滋保胤

46 【 寛和 】 :平安: 985-987   花山・一条 :寛和の変・往生要集

47 【 永延 】 :平安: 987-989   一条 :藤原元命

48 【 永祚 】 :平安: 989-990   一条 :藤原定子

49 【 正暦 】 :平安: 990-995   一条 :東三条院

50 【 長徳 】 :平安: 995-999   一条 :長徳の変

51 【 長保 】 :平安: 999-1004   一条 :藤原彰子
   ●「東寺宝蔵目録」に茶碗の記述

52 【 寛弘 】 :平安: 1004-1013   一条・三条 :拾遺和歌集・藤原伊周

53 【 長和 】 :平安: 1013-1017   三条・後一条 :藤原道長
   ●三条帝が茶碗等を彰子妍子らに贈る・藤原道長の喫茶

54 【 寛仁 】 :平安: 1017-1021   後一条 :刀伊の入寇

55 【 治安 】 :平安: 1021-1024   後一条 :藤原資業

56 【 万寿 】 :平安: 1024-1028   後一条 :万寿地震・但波公親

57 【 長元 】 :平安: 1028-1037   後一条・後朱雀 :長元の乱・藤原頼道

58 【 長暦 】 :平安: 1037-1040   後朱雀 :源大納言歌合

59 【 長久 】 :平安: 1040-1044   後朱雀 :長久の荘園整理令

60 【 寛徳 】 :平安: 1044-1046   後朱雀・後冷泉 :寛徳の荘園整理令

61 【 永承 】 :平安: 1046-1053   後冷泉 :前九年の役

62 【 天喜 】 :平安: 1053-1058   後冷泉 :平等院阿弥陀堂・安倍貞任
   ◆「茶録」-蔡襄

63 【 康平 】 :平安: 1058-1065   後冷泉 :源頼義

64 【 治暦 】 :平安: 1065-1069   後冷泉・後三条 :治暦の荘園整理令

65 【 延久 】 :平安: 1069-1074   後三条・白河 :記録荘園券契所
   ●成尋が入宋し神宗皇帝より茶を賜る・「参天台五台山記」

66 【 承保 】 :平安: 1074-1077   白河 :藤原教通

67 【 承暦 】 :平安: 1077-1081   白河 :承暦内裏歌合

68 【 永保 】 :平安: 1081-1084   白河 :後三年の役

69 【 応徳 】 :平安: 1084-1087   白河・堀河 :清原家衡・藤原清衡

70 【 寛治 】 :平安: 1087-1094   堀河 :源義家・清原家衡

71 【 嘉保 】 :平安: 1094-1096   堀河 :白河法皇・永長の大田楽

72 【 永長 】 :平安: 1096-1097   堀河 :永長地震

73 【 承徳 】 :平安: 1097-1099   堀河 :源師時

74 【 康和 】 :平安: 1099-1104   堀河 :康和地震

75 【 長治 】 :平安: 1104-1106   堀河 :源広綱朝臣歌合

76 【 嘉承 】 :平安: 1106-1108   堀河・鳥羽 :源季房
   ◆「大観茶論」-徽宗皇帝

77 【 天仁 】 :平安: 1108-1110   鳥羽 :浅間山噴火

78 【 天永 】 :平安: 1110-1113   鳥羽 :大江匡房・伊豆七島噴火

79 【 永久 】 :平安: 1113-1118   鳥羽 :菅原在良

80 【 元永 】 :平安: 1118-1120   鳥羽 :元永の飢饉

81 【 保安 】 :平安: 1120-1124   鳥羽・崇徳 :内蔵頭長実家歌合

82 【 天治 】 :平安: 1124-1126   崇徳 :中尊寺・催馬楽抄・為隆卿記
   ●「碧巌録」-圜悟克勤

83 【 大治 】 :平安: 1126-1131   崇徳 :白河法皇崩御

84 【 天承 】 :平安: 1131-1132   崇徳 :長承の飢饉

85 【 長承 】 :平安: 1132-1135   崇徳 :平忠盛・相撲立詩歌合・中宮亮顕輔家歌合(若狭切)

86 【 保延 】 :平安: 1135-1141   崇徳 :豊明節会記・台記

87 【 永治 】 :平安: 1141-1142   崇徳・近衛 :藤原永範

88 【 康治 】 :平安: 1142-1144   近衛 :待賢門院璋子

89 【 天養 】 :平安: 1144-1145   近衛 :甲子革令

90 【 久安 】 :平安: 1145-1151   近衛 :祇園闘乱事件

91 【 仁平 】 :平安: 1151-1154   近衛 :詞花和歌集

92 【 久寿 】 :平安: 1154-1156   近衛・後白河 :藤原頼長

93 【 保元 】 :平安: 1156-1159   後白河・二条 :保元の乱

94 【 平治 】 :平安: 1159-1160   二条 :平治の乱

95 【 永暦 】 :平安: 1160-1161   二条 :芦手絵和漢朗詠抄

96 【 応保 】 :平安: 1161-1163   村上 :藤原忠実・平時忠

97 【 長寛 】 :平安: 1163-1165   二条 :三十三間堂

98 【 永万 】 :平安: 1165-1166   二条・六条 :藤原俊経

99 【 仁安 】 :平安: 1166-1169   六条・高倉 :平清盛

100 【 嘉応 】 :平安: 1169-1171   高倉 :嘉応の強訴

101 【 承安 】 :平安: 1171-1175   高倉 :法然
   ●後白河法皇50の賀に煎茶具を仁和寺より借用

102 【 安元 】 :平安: 1175-1177   高倉 :安元の大火
   ●平重盛が仏照禅師より「馬蝗絆」茶碗を授かる

103 【 治承 】 :平安: 1177-1181   高倉・安徳 :治承・寿永の乱

104 【 養和 】 :平安: 1181-1182   安徳 :養和の飢饉

105 【 寿永 】 :平安: 1182-1184   安徳・後鳥羽 :治承・寿永の乱

106 【 元暦 】 :平安: 1184-1185   後鳥羽 :壇ノ浦の合戦

107 【 文治 】 :鎌倉: 1185-1190   後鳥羽 :文治の勅許・文治地震・源頼朝

108 【 建久 】 :鎌倉: 1190-1199   後鳥羽・土御門 :鎌倉幕府
   ●栄西が平戸に冨春園・冨春庵を開き 背振山石上にも茶を植え また聖福寺を博多に開山

109 【 正治 】 :鎌倉: 1199-1201   土御門 :源頼家

110 【 建仁 】 :鎌倉: 1201-1204   土御門 :建仁寺・栄西・源実朝・北条時政

111 【 元久 】 :鎌倉: 1204-1206   土御門 :新古今和歌集・北条義時

112 【 建永 】 :鎌倉: 1206-1207   土御門 :建永の法難

113 【 承元 】 :鎌倉: 1207-1211   土御門・順徳 :承元の法難
   ●明恵が栄西より茶の種を贈られ栂尾高山寺に植える・「漢柿形茶壺(柿蔕茶入)」 ◆「喫茶養生記」-栄西

114 【 建暦 】 :鎌倉: 1211-1213   順徳 :方丈記・和田合戦

115 【 建保 】 :鎌倉: 1213-1219   順徳 :公暁
   ●栄西が源実朝に「喫茶養生記」を献上

116 【 承久 】 :鎌倉: 1219-1222   順徳・仲恭・後堀河 :承久の乱

117 【 貞応 】 :鎌倉: 1222-1224   後堀河 :北条泰時

118 【 元仁 】 :鎌倉: 1224-1225   後堀河 :評定衆

119 【 嘉禄 】 :鎌倉: 1225-1227   後堀河 :九条頼経

120 【 安貞 】 :鎌倉: 1227-1229   後堀河 :道元・大内裏焼失
   ●道元が宋より「久我肩衝茶入」を将来 また同道の藤四郎=加藤景正は製陶法を学び瀬戸焼を始める

121 【 寛喜 】 :鎌倉: 1229-1232   後堀河 :寛喜の飢饉

122 【 貞永 】 :鎌倉: 1232-1233   後堀河・四条 :御成敗式目

123 【 天福 】 :鎌倉: 1233-1234   四条 :仲恭天皇崩御・後堀河天皇崩御

124 【 文暦 】 :鎌倉: 1234-1235   四条 :新勅撰和歌集

125 【 嘉禎 】 :鎌倉: 1235-1238   四条 :明月記・藤原定家

126 【 暦仁 】 :鎌倉: 1238-1239   四条 :藤原経範

127 【 延応 】 :鎌倉: 1239-1240   四条 :後鳥羽院崩御
   ●叡尊が大茶盛を始める

128 【 仁治 】 :鎌倉: 1240-1243   四条・後嵯峨 :北条経時

129 【 寛元 】 :鎌倉: 1243-1247   後嵯峨・後深草 :九条頼嗣・鎌倉大仏

130 【 宝治 】 :鎌倉: 1247-1249   後深草 :宝治合戦・北条時頼

131 【 建長 】 :鎌倉: 1249-1256   後深草 :宗尊親王・建長寺

132 【 康元 】 :鎌倉: 1256-1257   後深草 :近衛兼経

133 【 正嘉 】 :鎌倉: 1257-1259   後深草 :正嘉の大地震

134 【 正元 】 :鎌倉: 1259-1260   後深草・亀山 :正元二年院落書・頓阿

135 【 文応 】 :鎌倉: 1260-1261   亀山 :立正安国論

136 【 弘長 】 :平安: 1261-1264   亀山 :弘長新制
   ●叡尊が北条実時の招きで鎌倉へ下向の折り諸宿で儲茶

137 【 文永 】 :鎌倉: 1264-1275   亀山・後宇多 :文永の役・惟康親王・北条時宗
   ●南浦紹明が中国径山寺より台子 茶具 茶典7部を将来 (のち夢窓疎石に伝わる)

138 【 建治 】 :鎌倉: 1275-1278   後宇多 :九州探題

139 【 弘安 】 :鎌倉: 1278-1288   後宇多・伏見 :弘安の役・北条貞時
   ●「沙石集」に牛飼いが僧侶の飲む茶に興味を示した説話

140 【 正応 】 :鎌倉: 1288-1293   伏見 :久明親王・平頼綱

141 【 永仁 】 :鎌倉: 1293-1299   伏見・後伏見 :永仁の徳政令・永仁の壺

142 【 正安 】 :鎌倉: 1299-1302   後伏見・後二条 :正安元年五種歌合
   ●「金沢文庫文書」中の「金沢貞顕書状」に茶の贈与に関する記載多数

143 【 乾元 】 :鎌倉: 1302-1303   後二条 :北条実政

144 【 嘉元 】 :室町: 1303-1306   後二条 :嘉元の乱

145 【 徳治 】 :鎌倉: 1306-1308   後二条・花園 :覚山尼

146 【 延慶 】 :鎌倉: 1308-1311   花園 :守邦親王

147 【 応長 】 :鎌倉: 1311-1312   花園 :中園太相国暦記

148 【 正和 】 :鎌倉: 1312-1317   花園 :北条高時

149 【 文保 】 :鎌倉: 1317-1319   花園・後醍醐 :文保の和談

150 【 元応 】 :鎌倉: 1319-1321   後醍醐 :二条良基
  ●「仏日庵公物目録」に多数の唐物唐絵の記述

151 【 元亨 】 :鎌倉: 1321-1324   後醍醐 :元亨釈書
  ●後醍醐帝の近臣が闘茶

152 【 正中 】 :鎌倉: 1324-1326   後醍醐 :正中の変・建長寺船

153 【 嘉暦 】 :鎌倉: 1326-1329   後醍醐 :嘉暦の騒動

154 【 元徳 】 :鎌倉・北朝: 1329-1331 1332(北朝)   後醍醐・光厳 :元徳二年七夕御会和歌懐紙
  ●「金沢貞顕書状」に唐物茶湯の流行の記載

155 【 元弘 】 :鎌倉・南朝: 1331-1334   後醍醐 :元弘の乱

156 【 正慶 】 :鎌倉・北朝: 1332-1334   光厳 :北条守時
  ●光厳帝の延臣が飲茶勝負

157 【 建武 】 :北朝・南朝: 1334-1336(南朝) 1338(北朝)   後醍醐 :建武の新政
  ●「二条河原落首」に茶寄合の盛んな様の記述・「建武式目」にて足利尊氏が茶寄合を禁止

158 【 延元 】 :南朝: 1336-1340   後醍醐・後村上 :延元の乱
  ●大徳寺開山 宗峰妙超の没・夢窓疎石が西芳寺庭園を作庭

159 【 暦応 】 :北朝: 1338-1342   光明 :天龍寺船・足利尊氏
  ●徹翁義亨が大徳寺第一世住持となる

160 【 興国 】 :南朝: 1340-1347   後村上 :北畠親房

161 【 康永 】 :北朝: 1342-1345   光明 :夢中問答集
  ●「祇園社家記録」に茶勝負の点取表(本非十種次第)の記載・闘茶盛んに

162 【 貞和 】 :北朝: 1345-1350   光明・崇光 :年中行事歌合

163 【 正平 】 :南朝: 1347-1370   後村上・長慶 :正平一統・正平地震
  ●「菟玖波集」

164 【 観応 】 :北朝: 1350-1352   崇光・後光厳 :観応の擾乱
  ●「慕帰絵詞」に天目茶碗 茶筅 棗 茶釜 風炉等が描かれる

165 【 文和 】 :北朝: 1352-1356   後光厳 :足利直義
  ●文和在銘の天明釜が鎌倉の極楽律寺に伝存

166 【 延文 】 :北朝: 1356-1361   後光厳 :足利義詮・延文百首
  ●妙心寺開山 関山慧玄の没

167 【 康安 】 :北朝: 1361-1362   後孝厳 :斯波義将・康安地震

168 【 貞治 】 :北朝: 1362-1368   後光厳 :貞治の変・足利義満
  ◆「仏日庵公物目録」 ●佐々木道誉が百服の本非茶勝負を催す

169 【 応安 】 :北朝: 1368-1375   後光厳・後円融 :赤松則祐・則祐肩衝

170 【 建徳 】 :南朝: 1370-1372   長慶 :懐良親王

171 【 文中 】 :南朝: 1372-1375   長慶 :今川了俊

172 【 永和 】 :北朝: 1375-1379   後円融 :細川頼之
  ●足利義満が室町第(花の御所)を造営し会所を設ける

173 【 天授 】 :南朝: 1375-1381   長慶 :天授千首・南朝五百番歌合

174 【 康暦 】 :北朝: 1379-1381   後円融 :康暦の政変

175 【 永徳 】 :北朝: 1381-1383   後園融・後小松 :白蔵主・足利義満任大臣大饗次第

176 【 弘和 】 :南朝: 1381-1384   長慶・後亀山 :仙源抄・新葉和歌集

177 【 元中 】 :南朝: 1384-1392   後亀山・後小松 :元中一統

178 【 至徳 】 :北朝: 1384-1387   後小松 :観阿弥清次

179 【 嘉慶 】 :北朝: 1387-1389   後小松 :春屋妙葩

180 【 康応 】 :北朝: 1389-1390   後小松 :康応の外寇

181 【 明徳 】 :北朝: 1390-1394   後小松 :明徳の和約・明徳の乱

182 【 応永 】 :室町: 1394-1428   後小松・称光 :応永の乱・応永の外寇
  ●日明貿易・足利義満が北山山荘(金閣寺)を造営・世阿弥「風姿花伝」・東寺南大門前に一服一銭の茶店
   ・「教言卿記」に「備前茶壷」の記事・伏見宮貞成親王が地下人らと雲脚茶会 (「看聞御記」)

183 【 正長 】 :室町: 1428-1429   称光・後花園 :正長の土一揆・足利義教

184 【 永享 】 :室町: 1429-1441   後花園 :永享の乱・新続古今和歌集
  ●一休宗純が大徳寺如意庵住持となり十日で退く・「室町殿行幸御飾記」に足利義教の行幸接待の様

185 【 嘉吉 】 :室町: 1441-1444   後花園 :嘉吉の乱・禁闕の変・嘉吉の徳政一揆
  ●「看聞御記」に「芦屋釜」の記述

186 【 文安 】 :室町: 1444-1449   後花園 :文安の麹騒動
  ●「下学集」に「雲脚」の記述

187 【 宝徳 】 :室町: 1449-1452   後花園 :足利義政・龍安寺
  ●「正徹物語」に「茶数奇」「茶呑」「茶くらい」の記述

188 【 享徳 】 :室町: 1452-1455   後花園 :享徳の乱・一条兼良

189 【 康正 】 :室町: 1455-1457   後花園 :酬恩庵・一休宗純
  ●興福寺大乗院にて年始に茶始めの十種茶

190 【 長禄 】 :室町: 1457-1461   後花園 :長禄の変・長禄寛正の飢饉
  ◆「清巌茶話」-清巌正徹

191 【 寛正 】 :室町: 1461-1466   後花園・後土御門 :寛正の法難・長禄寛正の飢饉
  ●足利義政が正倉院御物の香木「蘭奢待」を拝領・池坊専慶が立華の名手として称賛

192 【 文正 】 :室町: 1466-1467   後土御門 :文正の政変

193 【 応仁 】 :室町: 1467-1469   後土御門 :応仁文明の乱
   ●専阿弥(田中千阿弥)ら同朋衆が細川勝元により追放 ・村田珠光が山科言国に大口袴を注文

194 【 文明 】 :室町: 1469-1487   後土御門 :応仁文明の乱・都鄙合体
  ◆「君台観左右帳記」-能阿弥
  ●古市胤栄が古市澄胤ら一族若党と淋汗茶湯・幸阿弥道長の没
   ・足利義政が東山山荘を造営し東求堂同仁斎を設ける・「御湯殿上日記」に宮中の茶湯に関する記事
   ・村田珠光が一休宗純に参禅し圜悟克勤の墨蹟を授与

195 【 長享 】 :室町: 1487-1489   後土御門 :長享延徳の乱・加賀一向一揆・足利義尚
  ●村田珠光が猪苗代兼載から「心敬僧都庭訓」を授与

196 【 延徳 】 :室町: 1489-1492   後土御門 :長享延徳の乱・慈照寺銀閣
  ●吉川家本「元亨釈書」紙背に十種茶勝負の記録・「一休年忌奉加帳」に珠光の名が記載

197 【 明応 】 :戦国: 1492-1501   後土御門・後柏原 :明応の政変・明応地震・足利義稙
  ●「新撰菟玖波集」

198 【 文亀 】 :戦国: 1501-1504   後柏原 :辛酉革命・足利義澄
  ◆「心の一紙」「お尋ねの事」-村田珠光
  ●志野宗信あて宗祗書状に珠光の名が記載・三条西実隆が六畳敷書院を求め四畳半に改め邸内に移建

199 【 永正 】 :戦国: 1504-1521   後柏原 :甲子革令・永正の乱・永正の錯乱
  ◆「君台観左右帳記」-相阿弥
  ●永正在銘の芦屋釜(根津美術館藏)・「大黒庵」在銘の釜・豊原統秋が邸内に「山里庵」を造営

200 【 大永 】 :戦国: 1521-1528   後柏原・後奈良 :寧波の乱・大永の五月崩れ
  ◆「御飾記」-相阿弥・「長歌茶湯物語」-伝相阿弥
  ●村田宗珠が珠光相伝の「君台観左右帳記」を尊鎮法親王へ書写・池坊専応「花伝書」
   ・宗長が大徳寺真珠庵に銭と天目茶碗50個を寄進・千宗易が生誕

201 【 享禄 】 :戦国: 1528-1532   後奈良 :堺公方・狩野正信

202 【 天文 】 :戦国: 1532-1555   後奈良 :天文法華の乱・足利義輝
  ◆「松屋会記」-松屋久政・「天王寺屋会記」-津田宗達・「紹鴎袋棚記」-武野紹鴎
   ・「今井宗久茶湯書抜」-今井宗久・「茶具備討集」-一漚軒宗金

203 【 弘治 】 :戦国: 1555-1558   後奈良・正親町 :三子教訓状
  ◆「池永宗作茶書」「紹鴎侘の文」「紹鴎双六の文」「紹鴎茶湯百首」-武野紹鴎

204 【 永禄 】 :戦国: 1558-1570   正親町 :永禄の変・足利義栄
  ◆「酒茶論」-蘭叔玄秀・「分類草人木」-真松斎春渓・「古伝書」-実暁

205 【 元亀 】 :戦国: 1570-1573   正親町 :元亀争乱・元亀の法難・足利義昭
  ◆「烏鼠集四巻書」-湘東一枝

206 【 天正 】 :安土桃山: 1573-1593   正親町 :天正遣欧使節・天正の地割・天正地震・織田信長
  ◆「信長茶会記」-津田宗及・「宗湛日記」-神屋宗湛
   ・〈利休台子かざり様の記〉〈利休客の次第〉「利休百会記」-千利休
   ・「茶器名物集」「山上宗二記」-山上宗二・「北野大茶湯之記」

207 【 文禄 】 :安土桃山: 1593-1596   後陽成 :文禄の役・太閤検地・豊臣秀吉
  ●豊臣秀吉が肥前陣中で黄金茶室の茶会・樂常慶が「天下一ちゃわんやき吉左衛門」と称
   ・南坊宗啓が南宗寺を出る・高山右近が神屋宗湛を招いて茶会・小堀遠州が父と松屋久政の茶会に
   ・徳川家康と蒲生氏郷が「千少庵赦免状」・「田中、天下一宗慶」の獅子香炉
   ・藪内紹智が春屋宗園より「剣仲」の号・古田織部が伏見「望覚庵」に松屋久好らを招き茶会

208 【 慶長 】 :安土桃山: 1596-1615   後陽成・後水尾 :慶長の役・慶長遣欧使節・慶長地震・徳川家康
  ◆「黒田如水茶定書」-黒田如水・「慶長御尋書」-小堀遠州・「宗春翁茶道聞書」-針屋宗春
   ・「吉田織部伝書」「古織部相伝書」「茶道秘伝」-古田織部・「有楽斎茶湯日記」・「僊林」

209 【 元和 】 :江戸: 1615-1624   後水尾 :元和偃武・元和の殉教・徳川秀忠
  ◆「小堀遠州辛酉紀行」-小堀遠州・「喫茶雑話」-茶竹子・「駿府御分物御道具帳」

210 【 寛永 】 :江戸: 1624-1645   後水尾・明正・後光明 :寛永の三筆・寛永の飢饉・紫衣事件・島原の乱
  ◆「松花堂茶会記」-松花堂昭乗・「数寄聞書」-細川三斎・「長闇堂記」-久保権大夫
   ・「茶湯百首歌」-藤重藤好・「小堀遠州茶湯置合之留」

211 【 正保 】 :江戸: 1645-1648   後光明 :徳川家光・鄭成功・沢庵宗彭
  ◆「小堀遠州書捨文」-小堀遠州・「松屋日記」-松屋久重・「遠州口切帳」・「遠州御蔵之帳」・「遠州壁書」

212 【 慶安 】 :江戸: 1648-1652   後光明 :慶安の変・慶安御触書
  ◆「織田三五郎遺品分配目録」-織田長好

213 【 承応 】 :江戸: 1652-1655   後光明・後西 :承応の変・徳川家綱
  ◆「千利休由緒書」-千逢源斎宗左・「数寄道次第」

214 【 明暦 】 :江戸: 1655-1658   後西 :明暦の大火
  ◆「宗旦示遺書」-千宗旦

215 【 万治 】 :江戸: 1658-1661   後西 :万治の大火・朱舜水
  ◆「沢庵和尚茶器詠歌集」-沢庵宗彭・「玩貨名物記」

216 【 寛文 】 :江戸: 1661-1673   後西・霊元 :萬福寺・寛文地震
  ◆「清巖禅師茶事十六ケ条」-清巌宗渭・「江岑夏書」-千江岑宗左・「細川三斎茶湯書」-細川三斎
   ・「石州侘びの文」-片桐石州・「熊田与玄茶書」-熊田与玄

217 【 延宝 】 :江戸: 1673-1681   霊元 :三井高利・延宝地震
  ◆「後西院御茶湯之記」-真敬法親王・「森田久右衛門日記」-森田光久
   ・「反古庵庸軒茶之湯之留書」-藤村庸軒

218 【 天和 】 :江戸: 1681-1684   霊元 :天和の治・徳川綱吉
  ◆「茶湯之花生様」-杉木普斎

219 【 貞享 】 :江戸: 1684-1688   霊元・東山 :貞享暦
  ◆「数寄屋工法集」-伊藤景治

220 【 元禄 】 :江戸: 1688-1704   東山 :元禄文化・柳沢吉保・赤穂事件・元禄地震
  ◆「茶道便蒙抄」「茶道要録」-山田宗偏・「南方録」「南方録来謂」-南坊宗啓
   ・「茶湯献立指南」「茶之湯三伝集」「茶湯評林」「茶之湯故実奥儀鈔」「茶之湯六宗匠伝記」-遠藤元閑
   ・「伊達綱村茶会記」-伊達綱村・「実山茶湯覚書」-立花実山・「三礼口訣」-貝原益軒
   ・「随流斎延紙ノ書」-千随流斎宗佐・「茶話指月集」-久須美疎安
   ・「杉木普斎伝書」「和漢陶器鑑定便覧」「旁求茶会記」

221 【 宝永 】 :江戸: 1704-1711   東山・中御門 :宝永地震・宝永噴火・徳川家宣
  ◆「喫去南方録続録」「喫茶南方録細語」「喫茶続録弁要」「岐路弁疑」「南坊無垢録覚書」-立花実山
   ・「貞要集」-松本見休

222 【 正徳 】 :江戸: 1711-1716   中御門 :正徳の治・徳川家継
  ◆「家之茶会」-近衛家熈・「怡渓和尚茶談」-怡渓宗悦

223 【 享保 】 :江戸: 1716-1736   中御門・桜町 :享保の改革・享保の飢饉
  ◆「宗知秘伝抄」「県宗知茶書」「庭作心得書」-県宗知・「茶道望月集」-風後庵又夢(久保可季)
   ・「茶祖珠光伝」-大心義統・「茶湯古事談」-近松茂矩・「池坊茶書」-池坊専好
   ・「槐記」-近衛家熈+山科道安

224 【 元文 】 :江戸: 1736-1741   桜町 :徳川吉宗・元文の黒船
  ●鴻池道億の没・近衛家熈の没・伊藤喜斎の没・尾形乾山「佐野伝書」・永谷宗円が青製煎茶製法を考案
   ・如心斎宗左が利休150回忌に柤堂建立・一燈宗室が利休150回忌の茶会
   ・川上不白が如心斎より皆伝を受け宗雪の名

225 【 寛保 】 :江戸: 1741-1744   桜町 :寛保の洪水・公事方御定書
  ●三谷宗鎮の没・一燈宗室が「今日庵」を修復・如心斎宗左が利休150回忌に大徳寺聚光院「閑隠席」を改修
   ・鴻池了瑛が大徳寺玉林院に「蓑庵」「霞床席」を造営・如心斎、一燈、川上不白らが七事式を制定

226 【 延享 】 :江戸: 1744-1748   桜町・桃園 :徳川家重
  ◆「源流茶話」「茶人行言録」「茶道霧の海」「茶友絶交論」「目さまし草」-藪内竹心

227 【 寛延 】 :江戸: 1748-1751   桃園 :寛延一揆・朝鮮通信使
  ◆「梅山種茶譜略」-高遊外(売茶翁)

228 【 宝暦 】 :江戸: 1751-1764   桃園・後桜町 :宝暦事件・宝暦暦・宝暦天明文化
  ◆「青湾茶話」-大枝流芳・「宗旦百年忌百会扣」-千一燈宗室

229 【 明和 】 :江戸: 1764-1772   後桜町・後桃園 :徳川家治・明和の大火・明和の三美人
  ◆「風流茶人気質」-永井堂亀友・「贅言」-松平不昧・「茶道談真砂又玄夜話」「茶道浜真砂」-千一燈宗室
   ・「茶道早合点」-珍阿・「松屋名物集」-井上平五郎・「茶道五度之書」-清水柳渓・「茶事交会一致」

230 【 安永 】 :江戸: 1772-1781   後桃園・光格 :安永の御所騒動・安永噴火・田沼意次
  ◆「茶経詳説」-大典顕常・「考茶録」・「茶器価録」

231 【 天明 】 :江戸: 1781-1789   光格 :天明の飢饉・天明の大火・天明の打ちこわし・宝暦天明文化
  ◆「逾好日記」「未央先生覚書」-酒井宗雅・「茶道秘要録」-守貫・「会席料理集」-禿箒子
   ・「茶道論」-河田直道・「又玄夜話」-千一燈宗室

232 【 寛政 】 :江戸: 1789-1801   光格 :寛政の改革・寛政異学の禁・寛政暦・松平定信
  ◆「清風瑣言」-上田秋成・「古今名物類聚」-松平不昧・「喫茶指掌編」-速水宗達
   ・「御茶事御掟」「茶道訓」-松平定信・「茶道早合点」-珍阿

233 【 享和 】 :江戸: 1801-1804   光格 :伊能忠敬・高田屋嘉兵衛・蝦夷奉行
  ◆「心の双紙」-松平定信・「煎茶仕用集」-大枝流芳

234 【 文化 】 :江戸: 1804-1818   光格・仁孝 :化政文化・徳川家斉・文化の大火・文化地震
  ◆「瀬戸陶器濫觴」-松平不昧・「茶湯由来記」-松浦鎮信・「古今茶人花押藪」-鈴木政通
   ・「続茶人花押藪」-河津蓬莱・「名物釜記」-荒井一掌・「老の波」-松平定信・「茶話真向翁」-関竹泉
   ・「茶旨略」-速水宗達・「茶道筌蹄」-稲垣休叟・「茶道聞書集」-如心斎+不白・(「蒲庵稿」-古渓宗陳)

235 【 文政 】 :江戸: 1818-1831   仁孝 :化政文化・異国船打払令・シーボルト
  ◆「旦入日記」-樂旦入・「竹田荘茶説」「三十六茶撰」-田能村竹田
   ・「茶柤的伝」「今井宗久茶湯書抜」-稲垣休叟・「売茶翁茶器図」-木村孔陽・「喫茶指掌編」-速水宗達
   ・「茶器名物図彙」-草間直方・「禅茶録」-寂庵宗沢・「老の波」-松平定信・「木芽説」-前田夏蔭
   ・「雲州松平家御蔵帳」

236 【 天保 】 :江戸: 1831-1845   仁孝 :天保の改革・天保の飢饉・天保暦
  ◆「陶器指南」-欽古堂亀祐・「茶人系譜」-鈴木政通・「茶人大系譜」-伊勢茂美・「茶器録」-花月庵鶴翁
   ・「茶人徒然草」-省吾庵主人・「喫茶敲門瓦子」-藤井維石・「北野大茶湯図」-浮田一慧

237 【 弘化 】 :江戸: 1845-1848   仁孝・孝明 :弘化地震・徳川家慶
  ◆「入門記」-井伊直弼

238 【 嘉永 】 :江戸: 1848-1855   孝明 :日米和親条約・嘉永の大火・徳川家定
  ◆「東都水屋帳」「彦根水屋帳」-井伊直弼・「賞茶或問」磯辺忠貫・「煎茶訣」-深田精一

239 【 安政 】 :江戸: 1855-1860   孝明 :安政地震・安政五カ国条約・安政の大獄・桜田門外の変
  ◆「法護普須磨」-千精中宗室・「後楽堂喫茶弁」-小川可進・「煎茶綺言」-売茶東牛
   ・「披間之弁」「茶湯一会集」-井伊直弼・「茶則」-速水宗達(速水宗曄)・「型物香合相撲番付」
   ・「宇治御茶壺道中記」

240 【 万延 】 :江戸: 1860-1861   孝明 :万延遣米使節・万延金・徳川家茂
  ◆「御流儀御伝授」「閑夜茶話」-井伊直弼・「利休居士茶之湯口伝」-千精中宗室

241 【 文久 】 :江戸: 1861-1864   孝明 :文久遣欧使節・文久の改革・文久の政変・薩英戦争・和宮降嫁
  ●山田宗学の没・初代 清風与平の没・前田斉泰が「成巽閣」「清香軒」を造営

242 【 元治 】 :江戸: 1864-1865   孝明 :元治の変(蛤御門の変)・池田屋事件
  ●小堀宗本の没・片桐宗猿の没・藪内家「燕庵」が元治の大火で類焼

243 【 慶応 】 :江戸: 1865-1868   孝明・明治 :徳川慶喜・大政奉還・戊辰戦争
  ●小堀宗中の没・玄々斎宗室が孝明帝に献茶儀・大田垣蓮月が神光院に移る

244 【 明治 】 :明治: 1868-1912   明治 :明治維新・日清戦争・日露戦争

245 【 大正 】 :大正: 1912-1926   大正 :大正デモクラシー・第一次世界大戦・関東大震災

246 【 昭和 】 :昭和: 1926-1989   昭和 :第二次世界大戦・高度経済成長

247 【 平成 】 :平成: 1989-(2019)   今上 :冷戦終結・阪神淡路大震災・東日本大震災

248 【 令和 】 :令和: (2019)-